開成の元校長が語る「親の子ども時代の写真を見せること」の効果

柳沢幸雄
2023.11.01 14:05 2023.03.04 06:00

親の自己肯定感が低いことが問題。もっと自慢していい!

母親と娘

日本の子どもや若者は、世界の国々と比べると自己肯定感が低いことで知られています。しかし、その根底には、親の自己肯定感が低いことがある、とも言われます。

自分がうまくできなかったから、子どもには社会でうまくやってほしい、自分の自己肯定感が低いから、せめて子どもは高くしたい。

でもそれはなかなか実現しにくいのです。自己肯定感は親子セットで高いほうがいいのです。

「そんなことを言われても、自分を誇るところなんかない」

と思っているかもしれません。でも、そんなことはありません。

毎日仕事をがんばり、お金を稼いで子どもたちを育てている。そのことだけでも、非常に立派な大人です。もっと自分に誇りを持ってよいのです。

ハーバード・東大・開成で教えてわかった 「頭のいい子」の親がしている60のこと

『ハーバード・東大・開成で教えてわかった 「頭のいい子」の親がしている60のこと』(PHP研究所)
東京大学、ハーバード大学、開成学園、そして現在の北鎌倉女子学園、50年近い教員生活の経験と、親としてアメリカでの体験を踏まえ、保護者の方々が子どもとどう関わればよいかを、著者がていねいにアドバイスします。

柳沢幸雄

柳沢幸雄

1947年生まれ。前・開成中学校・高等学校校長。開成高等学校、東京大学工学部化学工学科卒業。71年システムエンジニアとして日本ユニバック(現・日本ユニシス)に入社。74年退社後、東京大学大学院工学系研究科化学工学専攻修士・博士課程修了。ハーバード大学公衆衛生大学院准教授、併任教授(在任中ベストティーチャーに数回選ばれる)、東京大学大学院新領域創成科学研究科教授を経て、2011年から開成中学校・高等学校校長を9年間務めた後、2020年4月より現職。シックハウス症候群、化学物質過敏症研究の世界的第一人者。