「甘え」を受けとめると 7つの力が伸びる!

竹内エリカ

【4】自立力

自分のことは自分ででき、1人でがんばれる子に

保育園や幼稚園に通い始めると、大好きなお母さんと離れ、1人でやらなければいけないことも増えます。子どもなりに、必死に我慢し、ぎりぎりのところでがんばっているのです。だから家に帰ると、お母さんにまとわりついたり、話をしたがります。

甘えることでパワーを補給するとともに、「お母さんは僕(私)のことが好き?」と愛情確認をしているのです。自分は愛されていると実感できれば「1人でも大丈夫。がんばれる」と思え、自立心が伸びていきます。

【5】忍耐力

最後まであきらめず、へこたれない子に

新しいことに挑戦しようと行動を起こすと、壁にぶつかります。でも、なんとかしてこの壁を乗り越えたい、そのためにお母さんに勇気をもらいたい、助けてもらいたいと思ったときに甘えが出ます。

とくに、幼児期は、友だち関係でトラブルが起きたときに甘えてくることが多く、スキンシップを求めてきます。

友だちと仲良くしたい、がんばってトラブルを解決したいと努力する力、困難に耐える力が育つチャンス。しっかり抱きしめてあげましょう。

【6】共感力

周りのことを思いやれる、やさしい子に

友だちと仲良くなれた、できなかった逆上がりができるようになったなど、何か1つ壁を乗り越えると、他人に対してやさしくしよう、という気持ちが芽生えます。

そして、4歳くらいから、壁にぶち当たっている人に対して「がんばって!」と応援できるようになります。それは共感力が育ち、人の気持ちがわかるようになっている証拠です。

こうした共感力は、自分が壁にぶつかって困ったときに、お母さんに甘えて、助けてもらった経験があってこそ育ちます。やさしくされた子は、やさしくできるのです。

【7】自己肯定力

自信がもて、自分自身で人生を切り開いていける子に

「自分は自分らしくいていいんだ」という自己肯定感が高いと、自分に自信をもって人生を切り開いていくことができます。失敗を恐れずに挑戦し、そこで失敗をしたとしてもへこたれず、また挑戦しようとします。

自分らしく生きていくために必要な、この自己肯定感は、「未熟な自分」を認め、受け入れてこそ育まれるもの。それには、できる・できないに関係なく無条件に自分のことを愛してくれ、甘えさせてくれるお母さんの存在が必要なのです。