「甘え」を受けとめると 7つの力が伸びる!

竹内エリカ

子どもにとって「甘え」は、自分の人生を切り開いていくための燃料です。しっかり受けとめ、成長をやさしく見守りましょう。

※本稿は『PHPのびのび子育て』2018年2月号特集「1日7秒、本気で抱きしめよう 甘えさせるほど「いい性格」に育つ!」から一部抜粋・編集したものです

竹内エリカ(一般財団法人 日本キッズコーチング協会理事長)
幼児教育者。淑徳短期大学非常勤講師。お茶の水女子大学大学院人文科学研究科修士課程修了。20年にわたり、子どもの心理、教育、育成について研究。2児の母。『明るい子どもが育つ 0歳から6歳までの魔法の言葉』(中経出版)他著書多数。

7秒間、抱きしめるだけでOK

「甘え」というと、どうしても「弱い」イメージを抱きがちで、甘えさせるとわがままになるのではないか、自立できなくなるのではないかと、不安を抱くお母さんも多いのではないでしょうか。でも、心配いりません。甘えは、「何かに挑戦しよう」「一歩前に踏み出したい」というときに出るものだからです。

私たち大人も、家事や仕事をがんばった後、「自分へのごほうび」と言って、好きなものを食べたり、ほしかったものを買ったりしますよね。あれが、甘えです。そしてその後、「よし、これでまたがんばれる」と気合が入る。つまり、甘えは、がんばるための燃料なのです。

子どもの場合も、新しいことにチャレンジするとき、たとえば幼稚園でみんなの輪の中に入っていきたいけど仲よくしてもらえるかな、というときなどに、急にお母さんと手をつなぎたがったりします。一歩前に踏み出したいけど不安だから、お母さんに甘えて安心したい、お母さんのところでパワーチャージしたい、ということなのです。

ですから、子どもが甘えてきたら、それは成長しようとしているサイン。十分、甘えさせてあげましょう。

甘えの出方は子どもによって、また年齢によってもさまざまですが、6歳くらいまではスキンシップを求める子が多いです。子どもが甘えてきたら、ぎゅーっと抱きしめてあげてください。

たった7秒抱きしめるだけで、愛情ホルモンとも呼ばれるオキシトシンが出ると言われており、元気がわいてくるはずです。