子どもの「別に」に隠された本心は? 気になる子どもの変化を見逃さない
子どもは感情の動物といってもいいほど、感情に支配されています。感情は行動に現れ、表情に現れます。”目は口ほどに物を言う”と言われるように、子どもの表情はとても正直です。子どもの顔色、表情をしっかり読みとるように心がけたいものです。
※本記事は、河井英子著『子どもの心を”荒らす親”・”整える親”』(PHP研究所)より、一部を抜粋編集したものです。
河井英子(武蔵丘短期大学教授)
東京都内の教育委員会教育相談室で長年相談員を務め、現職。子どもの心をテーマにした健康の心理学、発達と学習の心理学が専門。
子どもの感情、気持ちに気づいていますか?
子どもが「別に」「なんでもないよ」などと言っても、心の中の不安や不満は顔色に現れてくるものです。子どもの顔色には常に注意を払い、変化を読みとることが大切です。元気がなく、どこか沈んで暗い表情のときも注意が必要ですが、逆に妙にはしゃいでいるときなども注意が必要です。
感情の変化、表情の変化に気づくためには、ふだんからの心がけが大切です。いつもおしゃべりでにぎやかな子どもが、なぜか黙って静かにしているなどという明らかな変化はもとより、些細な変化も見逃さないようにしなければなりません。
なんとなく子どもがお母さんの視線を避けて、顔を合わさないようにしているときなどは、心に何かを抱えていると思わなければなりません。