させていいこと、ダメなこと…ぶれないママになりましょう

河井英子

同じできごとに対して、叱ったり、叱らなかったり…。これでは、子どもは混乱してしまいます。お母さんがブレない、悩まないためのコツを、「PHPのびのび子育て」2015年1月号よりご紹介します。

※本記事は、『PHPのびのび子育て』2015年1月号より、一部を抜粋編集したものです。

河井英子(武蔵丘短期大学教授)
東京都内の教育委員会教育相談室で長年相談員を務め、現職。子どもの心をテーマにした健康の心理学、発達と学習の心理学が専門。

もう迷わない、焦らない 『自分軸』を持って、ぶれないママになる!

柔軟性を持ちつつも、自分なりのしっかりした判断基準を持つことは、子育ての迷いや不安を遠ざける近道です。

・親の判断軸がぶれがち、強制的だと…

子どもの自発性、自主性が損なわれる危険性があります。親の判断基準がぶれ、その都度変わってしまったら、子どもは混乱します。自分の思いを安心して伝えられなくなり、結局、親の指示を待たなくては何もできない子どもになるでしょう。

・親の判断軸がしっかりしていて、一貫性があると…

子どもは安心して自分の思いに従って行動できるようになり、自主性を伸ばしていけます。またそれが自信となって、新しいことに挑戦する気持ちも高まるでしょう。親の判断基準を自分の中に取り込み、心の基礎を作っていくことができます。

子育てにおいて、「失敗したら取り返しがつかない」と大きなプレッシャーを感じ、「しっかりした考えを持って、誤りなく行なわなければならない」と意気込んでいる親御さんも多いと思います。しかし、完壁にそれが実行できる人は、ほとんどいません。

子育ては理屈ではなく、その時々の状況の中で臨機応変に対応しなければいけないもの。柔らかい心を持って子どもに目を配ることが大事ですが、一方で、その時々で判断するための基準、しっかりした判断軸のようなものも必要です。

ちょっと矛盾しているようでもありますが、子どもの自信や自己肯定感を育むには、親は柔軟性とともに自分なりの確固とした考えを持って、子育てをしていかなければなりません。