子どもの自己肯定感を高めるために「親ができる7つのこと」

宮崎直子

4.存在レベルで子どもを受け入れ愛する

親の大事な仕事は子どもにマナーを教えること、勉強をさせることだと考えているかもしれません。けれども自己肯定感の高い子どもに育ってほしいなら、真っ先にすること、常にし続けることがあります。

それは、子どもを存在レベルで受け入れ愛することです。成績がよかったときだけ、良い子にしたときだけ、子どもに優しくしていませんか? 特別なことをしなくても、まず、「あなたが生まれてきてくれて本当に嬉しい。あなたがいてくれて本当に幸せ」ということを子どもに毎日伝えましょう。

5.どんな人間になってほしいか、どんな人生を送ってほしいかをはっきりさせる

子どもの自主性を尊重し、サポートする

あなたは「お子さんにどんな人間になってほしいですか?どんな人生を送ってほしいですか?」と聞かれてすぐに答えられますか?

この答えをはっきりさせないまま、日々ご飯の用意をしたり、習い事に連れて行ったりして、追われるように子育てをしていませんか? あるいはその答えが「人に迷惑をかけない人間になってほしい」などという「守り」になっていませんか?

「〇〇大学の医学部に入って、尊敬され収入の高い医者になってほしい」というような答えもNGです。大学に行くか行かないか、行くならどの大学に行って何を学び、どんな職業に就くか、それは子どもが決めることです。

「どんな自分も受け入れ愛することができる強くて優しい人間になってほしい。才能を開花させ最高に幸せな人生を送りながら世界平和にも貢献してほしい」といった方向性だけを示し具体的なことは決めない抽象的なゴールが望ましいです。

6.何が親の仕事で何が親の仕事でないかをはっきりさせる

何が親としての自分の仕事で、何が自分の仕事ではないかを明確にしておくことも大切です。子どもに無理矢理勉強させること、子どもに無理矢理習い事をさせることは親の仕事ではありません。

全ての子どもに本来「これがやりたい。これを学びたい」という気持ちがあること、また学びたいタイミングがあることを信じて、子どもは今何に興味があり、何に興味がないのか、何が得意で何が苦手なのかをしっかり観察し、子どもの興味、子どもの得意がさらに伸びるよう後押ししてあげるのが親の仕事です。

何でもできる優等生に子どもを育てる必要はありません。子どもがどんな友だちと付き合い、どんな学校に行くか、子どもが必要としていれば、親はアドバイスはしても最終的に決めるのは子ども自身です。