子どもへのイライラが止まらない…親が「怒りをコントロールする」5つの方法

篠真希
 

怒りは自分の心の状態に左右される

また、子どもの悪ふざけも「無邪気だなぁ」と笑って流せる日もあれば、「いい加減にして!」と怒りたくなる日もあるでしょう。忙しいときや体調が優れないときは、子どもの失敗や悪態にいっそう怒りが大きくなります。

これは、自分の心の状態が怒りの燃料になっているからです。ライターでたとえると、燃料が自分の負の状態の心で、「べき」が着火石です。 負の感情があふれているときに子どもの行動が自分の「べき」に反すると、静かに注意できずに、大きな怒りの炎に変わってしまいます。

すぐできる!怒りのコントロール法

イライラしたら、大きな怒りの炎に変えないために、次の5つの方法を取り入れてみてください。

(1)グラウンディング ~反射的に行動するのを防ぐ

怒って衝動的になりそうなときに、ぜひやってほしいコントロール法です。ぐっと堪えて、どんな言動も取らずに、視点を1点に集中させます。目の前にあるコップや自分の爪など何でもいいので、視点をそこに集中させることで、怒りに取り憑かれることを防ぎます。怒ったときにしてはいけないのは、怒りに任せてすぐに反応することです。少したって落ち着いてから言動を取るようにしましょう。

(2)呼吸リラクゼーション ~意識的に力を抜く

いわゆる深呼吸ですが、私自身、もっとも活用している方法です。ポイントは、深く丁寧に意識を集中させて、吸う時間の倍の時間をかけてゆっくり息を吐き切ること。呼吸は吐くときにリラックス効果があると言われています。現代は、力を込めることはあっても力を抜くことが少ないので、怒ったときだけでなく寝る前や仕事の合間などにも取り入れると、ストレス緩和の効果も期待できます。

(3)マインドフルネス ~自分の感情を見つめる

頭の中を真っ白にし、自分の感情をそのままに受け入れます。怒っているときは自分の本当の気持ちに気づけていないことがほとんどです。怒りという強い感情に気を取られて、本当は心配なのか悲しいのか見落としがちです。静かに自分の中に生まれる感情を、批判も分析もせず「私はこう感じているんだ」と、ただ受け入れましょう。そして、過去の悔しさや未来の不安を手放し、「今」に集中する練習をします。