「ピーマンみじん切り」では偏食は解決しない…食べる子に変わる5つのステップ

山口健太

みじん切りでは解決しません!

イラスト:こきたさえ

一般的には、ひどい小食や偏食など「食べない子」への対策といえば「調理の工夫」を、まず初めに考えるのではないでしょうか。

たとえば、ピーマンが苦手な子がいたとします。対策として、ピーマンを細かく刻んで、こっそりハンバーグに入れました。結果、どうなるでしょうか?

その子は、ピーマン入りハンバーグを食べるかもしれません。しかしその後、他のピーマン料理を食べることはないでしょう。そして、ピーマンを食べてもらうために、毎回細かく刻んでハンバーグに入れるという調理の工夫をし続けなければなりません。

……疲れちゃいませんか?

そもそも、世の中には料理が得意な人ばかりではないのです。調理の工夫は、料理が苦手な保護者にとっては特に苦痛です。しかも、食べてくれないと、「せっかくこれだけ時間とエネルギーを費やしたのに……」と落ち込んでしまったり、仮に食べてくれたとしても「ずっとこれを続けなければならないの?」と、疲れ果ててしまうケースもあります。

これでは長続きしないし、なにより楽しい食卓にはなりませんよね。

つまり、調理の工夫は、根本的な解決にならないのです。

「食べない子」が変わる5つのステップ

「食べない子」が変わるには、大きく分けて次の5つの段階があります。

ステップ1 知らない

ステップ2 知ってもらう

ステップ3 興味を持たせる

ステップ4 触れてもらう

ステップ5 食べてもらう

「食べない子」が楽しく食べられるようになるためには、この5つのステップを踏んでいくことが大切です。「どのタイミングで、どういうコミュニケーションを取るのか?」がとても重要なのです。

よくやりがちなミスは、ステップ3「興味を持たせる」をすっ飛ばして、「食べてみたら?」と提案してしまうことです。食べてくれる可能性が下がるどころか、無理強いすれば、「興味を失わせる」ことにもなりかねません。

だからまずは、知ってもらい、興味を持たせることを大切にしていきましょう。興味を持てば「食べてみたら?」と言われなくても”自分から”「食べてみたい」という気持ちが生まれてきます。

子どもが自分から「食べてみたい」と思うためには、まず大人が認識を変えなければいけないのです。

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