「本番で緊張しない子」が行っている直前の準備とは

羽生綾子

学校の試験に向けた準備とは

学校の試験前は、勉強強化週間のような感じで、「100点が取れたら気持ちいいから頑張ろう!」と声をかけて、子どもたちを促しています。

自分が今学んでいるところを、しっかり暗記するぐらいまで勉強するように指導しています。新しい問題に取り組むだけではなく、今まで学んできたなかで苦手だったところや間違えた問題などを重点的に行うようにしています。

間違えた問題に印をつけて、もう一度解いていくことを繰り返して、できない問題がなくなるまで突き詰めていく。試合と同じように、それが大切な準備となります。

最後まで行きつかずに本番を迎えてしまうこともありますが、そのように取り組むことで、試験の結果は「全体的によくできなかった」ではなく、「あの問題ができなかった」というように具体化したものになります。具体的になれば、今度はそこをつぶしておけば100点が取れるようになります。

試験でできなかったところがあっても、「そこを復習しきれずにできなかっただけだから、次頑張ろう」と、落ち込まずに前を向いて進んでいけるような準備のさせ方を心がけています。


子どもが本番で最高の結果を出せるコンディションの整え方(日本能率協会マネジメントセンター)
日本卓球界の未来を支えるエリートアカデミーの責任者を務め、フル代表のアスレティックトレーナーとしても裏方で支える著者が教える、子どものコンディショニングの整え方&本番で力を発揮する方法。子どもが良いコンディションを保ち本番で結果を出す秘訣を学べます。