男の子が「学歴社会」で幸せになるために、親がすべきこと

中野日出美
2024.06.25 15:49 2023.05.22 11:50

挙手をする中学生

まだまだ学歴社会の日本。子どもの将来を心配し、つい「勉強しなさい!」と口出ししてしまうのが親心というもの。しかし、あなたが子どもに望んでいることは、果たして本当に「勉強ができること」なのでしょうか?
親子専門の心理セラピストである中野日出美さんが、「親が自分自身と向き合う必要性」について、ご自身の体験談とともに解説します。

※本稿は中野日出美著『言葉にできない気持ちをわかってほしい 思春期の男の子が親に求めていること』(大和出版 )から一部抜粋・編集したものです。

中野日出美(なかの・ひでみ)
一般社団法人 親と子の心理コミュニケーション協会代表理事。日本心理学会認定心理士。心理セラピスト。絵本作家。親子関係の改善を図るセラピーの専門家。

あれやこれやと口出ししてしまう親心

息子を見つめる母親

偏差値教育の是非が問われていますが、正直なところ、日本はまだまだ学歴社会です。
実際、高学歴の人のほうが高収入の仕事に就くことができ、経済的に豊かな人生を送っています。
学歴も学力も高いほど、人生での選択肢や可能性が大きくなるということですね。
では、親として、一番難しい時期の思春期の息子に何をしてあげられるのでしょうか?
親ならば、子どもには少しでもいい生活、そしていい人生を送ってもらいたいと願うものです。
だから、勉強をしっかりして、いい高校、いい大学に入り、他の人よりも少しでも有利に人生を選べるようになれば、と思うわけです。
それなのに、思春期の男の子は素直に親の言うことを聞きませんし、それどころか、反抗的な態度や無礼な物言いで、ときに親の心を踏みにじることさえあります。
まさに親の心、子知らずといったところでしょう。
私の息子もひどい反抗期で、その態度の悪さに、時々、きゅっと首をしめたくなることさえありました。
それでも、誰よりも息子を愛しているのも事実です。
だから、息子にとってよかれと思うことは、口を酸っぱくして言うようにしていました。
勉強についても、中学生まではあれやこれやと口出しをしていました。

中野日出美

中野日出美

NPО法人日本心理コミュニケーション協会代表。公認心理師。心理セラピスト。絵本作家。親子関係の改善を図るセラピーの専門家。