中学生の通塾率 4位大阪府、6位東京都、1位は関西の…データから考える「独学で高校入試」の有利不利
実際、ひとくちに塾と言っても、指導形態によって、そのメリット・デメリットは全然違ってきます。指導形態を無視して、その塾の合格実績だけを見て選ぶのはあまりにも危険です。
同じくらいの学力の子がどんな指導形態の塾に多く通っているか、そして指導形態についての自分の希望も考えながら選ぶようにしましょう。
指導形態を決めたなら、次に候補の塾を絞ります。
その際には、「知り合いの口コミ」を大切にして選ぶといいでしょう。WEB上の口コミはその口コミが本物かどうかわからないので、実際の口コミを参考にしてください。私の経験からすると、この「口コミ集め」が塾選びで一番大切です。
候補の塾を絞り込んだら、いよいよ「面談」に足を運び、「体験授業」を受講して決定です。足を運んでの比較検討は気力と体力を消耗するので、多くとも3塾までにしておくことをお勧めします。
以上のステップを踏んで入塾したら、ぜひ塾を上手に使ってほしいと思います。
入塾するというのは、有料で高校入試のアドバイザーを雇ったということでもあります。「入試向け教材を買う必要あるか?」「志望校のレベルが知りたい」「入試システムでわからないところがある」など、どんどん相談するといいでしょう。
学ぶ場所を決定しよう──独学編
高校入試へ向けて独学で臨むことにしたならば、今から伝える3つのことを整えてから勉強をスタートしていきましょう。なお、ここで「家庭学習の環境」に関してもお話ししますので、塾に通うことにした人も飛ばさずに読んでくださいね。
①学習場所を整える
まずは、メインとなる学習場所を整えていきましょう。これは学習塾に通うことにした人も同様ですね。整えるコツは1つだけ。「勉強を妨げる誘惑を、その場所からなくす」です。
たとえば自室をメインの勉強場所にするならば、「スマホとゲームはリビングに充電器を置いて、入試が終わるまで自室にもち込まない」という具合にしましょう。
「誘惑とは戦わない」ことが独学で勉強を進めていくうえでの最大のコツです。誘惑との対戦は毎日、戦わずして勝つ、つまり不戦勝を目指すべきなのです。
ちなみに私は今、この本をわざわざ有料の自習室で書いています。その理由は、もちろん誘惑と戦わないためですね。
誘惑と戦うと気力や時間が奪われます。よけいなところに気力も時間も奪われることなく、全力を注ぎ込めるよう、大人の私でもこのコツを実行しているのです。
次に、リビングをメインの勉強場所にするならば、テレビを撤去するわけにはいかないので、「学習時にテレビを消す」をルールにすることをお勧めします。ここで家族の協力を得られないならば、リビングでの学習はあきらめましょう。
最後に、自室もリビングも難しいとなれば、「家の外」にその場所を確保するのも1つの作戦です。たとえば、図書館で勉強をするのもいいですね。塾に通う子は塾を自習で利用させてもらうのもいいでしょう。
なお、「友だちの家で一緒にやる」というのは、基本的には誘惑だらけのなかで勉強するということですから、極力、避けたほうが賢明です。