中学生の通塾率 4位大阪府、6位東京都、1位は関西の…データから考える「独学で高校入試」の有利不利

國立拓治

②家族の協力を得る

家庭での学習環境を整えるには、「家族の協力」が不可欠です。自分1人では整えることが難しい部分を支えてもらえるように頼んでいきましょう。ただし、あまり家族に頼りすぎても、それができなくなったときに自分が困るので、最小限で助けてもらうようにします。

家族にお願いしたいのは「誘惑のコントロール」についてです。具体的に手伝ってほしいのは2点で、「スマホやゲームなどの誘惑の監視」「就寝時間の監視」です。

決めた約束を守ってスマホやゲームを使用しているかどうかを見守るのは保護者の責任だと私は思っています。それと同様に、決めた就寝時間に寝ることができているかどうかを見守るのも保護者の責任です。

私は25年以上、塾の現場で生徒たちを見てきましたが、ここが緩んでいる家庭の生徒は、もれなく成績も緩んでいます。ともかく、これは家庭学習環境を整えるうえでの最重要ポイントです。ここの記述を家族に見せ、監視ルールを決めてください。

監視ルールは、これでいきましょう。

「学習時と就寝時はその場所にスマホ(またはゲーム)をもち込まない」
「○時に寝室消灯」(中学生は23時までに就寝を!)

スマホの研究も進んできて、「同じ空間にスマホがあるだけで集中力が下がる」ということまでも明確なデータとして出てきています。この研究結果をしっかりと受け止めて、スマホが毒になってしまう時間帯には、同じ空間に入れないように監視してもらいましょう。

また、睡眠時間を充分にとって常に体調万全で学習ができるよう、就寝時間の監視をお願いすることも大切です。私のこれまでの経験からすると、「どんなに遅くとも23時には就寝する」というのが、中学生が体調を維持するうえでの絶対的な条件です。