子どもが傷つく言葉で叱ってしまう…イライラ育児に悩む親が注意したいこと

野村恵里

子どもにこんなふうに伝えてみる

子どもを怒る目的は、目の前の問題や課題を解決する方法を考えて、それを具体的に伝えるということのはずです。

子どもが小さいうちは、親が考えた内容を提案することになるでしょうが、
子どもの成長に合わせて一緒に考えたり、納得できる方法をすり合わせたり、子ども自身に考えさせたりと、怒り方も変えていくことになります。

また、怒っている子どもへの対応として大切にしたいのは、(何度も繰り返しますが)気持ちを受容することです。気持ちに寄り添うことです。それはもう、絶対です。

「お兄ちゃんのおもちゃが羨ましかったんだね~」
「ぼくも欲しいと思ったんだね~」
「貸してくれなくて、悲しいね~」
「お兄ちゃんは大事なおもちゃだから、貸したくなかったのかもしれないね~」
「泣くのをやめて落ち着いたら、一緒に、貸してって言いに行ってみようか?」
「貸してくれるといいね~」
「貸してくれなかったら、母ちゃんが抱っこして、ギューしてあげるからね~」


こんなふうに、子どもの気持ちを大事にしようとするママの気持ちは、子どもに伝わります。たとえ欲求が通らなかったとしても、気持ちを大切にしてくれる大人が側にいてくれれば、気持ちを切り替えることができるのです。

大人だってそうですよね。否定されない安心感、非難されない安全な場所があれば、たとえ問題が解決しなくても心がふっと軽くなります。

アンガーマネジメントの実践は、ママが子どもの安心安全基地になる上での近道だと思います。怒り続けていたら辿りつけない基地です。多少の努力は必要ですが、怒りを手放してほそ~くなが~い道を進んでいけば必ず辿り着けます! 急がば回れです。

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