親子関係にヒビが入ることも…家庭で「ゲーム禁止」は避けるべき理由

東大カルぺ・ディエム、西岡壱誠
2024.04.18 17:14 2023.11.03 11:50

タブレットに熱中する子ども

スマホやゲームといった娯楽は、現代の子どもたちにとって必需品とも言えるものです。時間があればスマホゲームに熱中するわが子に、頭を悩ませる親御さんは多いでしょう。家庭ではルールをどのように決めたらいいのでしょうか? 現役東大生75人へのアンケート結果から考えます。

※本稿は東大カルぺ・ディエム(著)、西岡 壱誠 (監修)『自分から勉強する子の家庭の習慣』(すばる舎)から一部抜粋・編集したものです

東大カルぺ・ディエム
2020年6月、西岡壱誠を代表として株式会社カルペ・ディエムを設立。西岡を中心に、家庭の事情で週3日バイトしながら合格した人や地方公立高校で東大模試1位になった人など、多くの「逆転合格」を果たした現役東大生が集い、日々教育業界の革新のために活動中。毎年300人以上の東大生を調査し、多くの画期的な勉強法を生み出している。

「気分転換に時間を使いすぎる」ときはどうする?

伏せる子どもを見つめる母親

勉強をやらないわけじゃないけど、遊びの時間が長い! そんなお子さんの様子を見たことはありませんか? 気晴らしは誰にでも必要ですが、あまりにも気晴らしが長すぎてもいけません。適度な時間で、気分転換する方法はあるのでしょうか?

【悩み】気晴らしに時間を使い過ぎてしまう。勉強に戻るためには、どうしたらいい?

【解決策】「休み時間」は子どもが決める

・親が時間を決めないことが大切
気晴らしの時間も必要。でも、あまり遊びすぎてもいけない……。そのジレンマを解決するためには、やはり制限時間を設けるのが良いでしょう。大事なのは、親が決めるのではなく、あくまで子どもが決めるということ。

宿題や片付けなど、やらなければならないことにどれくらい時間がかかるのかを子ども自身で考えさせて、それをやり切るためにどうやって時間を使うのかを考えさせてあげましょう。

教材
・時間を守る意識が芽生える
どうして子ども自身で時間を決める必要があるのでしょうか? それは「時間の大切さ」を本人が学ぶ必要があるからです。親御さんに時間を決めてもらっていては、時間を上手に使うコツをつかむことができません。

最初は時間の管理に失敗するかもしれません。それでも子どもに時間を決めてもらい、それを見守ってあげましょう。

うまくいかないようなら、次はどうすればいいのかを親子で一緒に考えてあげてほしいのです。私たちも体験したことですが、自分で時間を管理することで初めて、時間の遵守意識が芽生えます。

最初のうちはスケジュール表や手帳に時間をメモしておくなど、決めた時間を親子でチェックしてみましょう。実際に、東大生たちの中にも、手帳をつけて、勉強時間やゲームの時間をチェックしてもらっていた人がいました。

また、時間やノルマを一度決めたら、親がそれ以上は口出ししないことも必要です。

例えば、ゲームばかりしていても怒ったりせず、「やるべきことをしているならOK」というスタンスでいてほしいです。「信頼してくれる姿勢がありがたかった」という意見もたくさん出ています。過干渉にならないようにしてみてください!

【まとめ】
・時間の使い方は「自分で」考えることで成長につながる
・手帳などを活用しながら、時間の使い方を子ども自身で考えられるよう支援する

【東大生の声】
・手帳にスケジュールを記入するようアドバイスされ、時間管理しやすくなった。
・ゲームは1日「1時間まで」と決めていた。

ゲームをするときはこのルールで

ゲームコントローラーと子どもの手

ゲームとの付き合い方は難しいもの。「ゲームなんてやめて勉強をしなさい」と言っても、全然話を聞いてくれない。だから、親としてはゲームを没収したり、無理やり終了させたりといった強硬手段に出ざるを得ない……。いったい、ゲームはどのぐらい許容したらいいのでしょうか?

西岡壱誠

偏差値35から東京大学を目指すも、現役・1浪と、2年連続で不合格。 崖っぷちの状況で開発した「暗記術」「読書術」「作文術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大(文科二類)合格を果たす。2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国20校以上の中学校と高校で学生たちに思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「ドラゴン桜チャンネル」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。 著書はシリーズ累計40万部突破の『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』(東洋経済新報社)ほか多数。TBS系日曜劇場『ドラゴン桜』脚本監修。

X:@nishiokaissey