3児の父・庄司智春さんが子どもを叱った後に必ずすること
お笑い芸人の庄司智春さんは、3児の父として子育てに奮闘されています。「子育ては難しい」と本音を漏らしつつも、家の中は毎日笑顔が絶えないそう。庄司さんが子育てで大切にしていることとは? お話をうかがいました。
※本稿は、『のびのび子育て』2021年1月号より転載したものです
庄司智春(お笑い芸人)
1976年生まれ。東京都出身。’95年、品川祐とともに、漫才コンビ『品川庄司』を結成。2001年に、品川庄司として『ゴールデン・アロー賞』芸能新人賞を受賞し、バラエティーを中心に活躍中。’09年に歌手・タレントの藤本美貴さんと結婚し、現在3児の父。
感情的になるのもOK?
※写真はイメージです
長男が9歳、長女が5歳、そして次女が現在8カ月です。自分が3人の子どもの父親になって、彼らが元気に暮らしている姿を見ると、我ながら「すごいことをしているな」と感動します。僕がすごい、ということではなくて、3人の命を授かったというのが尊いことだな、と。
だから、本当に奥さんには感謝の気持ちでいっぱいですし、子どもたちの笑顔を見ていると「ありがたいなあ。この子たちを、しっかり守っていかなくちゃ」と、つくづく思うんです。
長男を授かったとき、子育てについて奥さんと「ああしよう、こうしよう」といろいろ話をしました。でも、現実的にはむずかしいことばかり(笑)。
たとえば、「子どもたちの前では夫婦ゲンカはしない」と決めて、最初のうちはがんばっていたんですけど、僕も奥さんもけっこう熱くなりやすいので、意見が衝突すると、子どもがいようがどうしようが、言い合いが始まってしまうんです。そんな親の影響なんでしょうか、長男長女もよくケンカしてますよ(笑)。
ただ、僕は個人的には、感情をむき出しにしてもいいじゃないかと思っているんです。子どもたちの前で僕たち夫婦の意見がぶつかるのも、きょうだいでケンカをするのも、かっこいい言い方をすると「チャンス」なんじゃないかと。
社会に出れば、友だちと意見が食い違ったり、対立してケンカをすることもありますし、理不尽な思いもしますよね。その予行演習というか、訓練になるんじゃないかと。正当化しすぎでしょうか(笑)。
理由を説明することで解決できる
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でも、だからこそ、夫婦ゲンカをした後は、子どもたちに、なんでパパとママが衝突したのか、その理由を説明しますし、不安にさせないように、「仲直りしたから大丈夫だよ」と話します。
また、僕は子どもたちに対してカッとなることもあるのですが、後で必ずなぜ怒ったのかを、子どもたちに説明をする時間をつくります。そして、子どもたちには、「なぜ、怒られるようなことをしたのか」、「怒られてどういう気持ちになったのか」を聞くようにしているんです。
そうすると、子どもたちは「怒られてもしかたがないことをした」と納得します。また、僕が子どもたちの気持ちもわからずに怒ってしまって、「パパが悪かった、ごめんね」と言うこともあります。
どちらかというと、「パパ、あれはあり得なかったよ」と子どもたちに抗議されることのほうが多いかなあ(笑)。
やっぱり、基本は「コミュニケーション」
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というわけで、まだまだ全然「しっかりした親」にはなれていないのですが、奥さん、そして子どもたちとのコミュニケーションは、かなり取れているほうだと思っています。
いつもケンカをしているわけではありませんし、感情をあらわにするという意味では、みんな普段から「うれしい」「楽しい」という感情を、目いっぱい外に出しています。
だから、基本的には家の中に笑いが絶えません。ほかの人が見たら「何がそんなにおかしいの?」と思うようなことでも、みんなで笑い転げているんです。
先日も、長男と長女が突然ダンスバトルを始めたんです。どんどん白熱してきて、お互いに負けじと斬新な振りを生み出すのですが、その必死さがもうおかしくておかしくて……。
それで、奥さんも僕も大笑いして、途中から録画を始め、後でそれをみんなで見ながら「何、これ〜」と、家族中で大爆笑していました。
そんな子どもたちの様子を見ていると、「この先もずっと、こんなふうに笑っていられる人生を送ってほしい」と心から思うんです。だから、親である僕たちも、楽しいときやうれしいときには恥ずかしがらず、大いに笑うようにしようと心がけています。
親の笑顔だけで子どもは安心できる
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それが、子どもたちの頭がよくなることにつながるかどうかはわかりませんが、親が楽しそうにしていれば、子どもが安心するような気がするんです。
安心していれば、親の前で無理にいい子になろうとする必要もないから、自分の好きなことを見つけて夢中になれるだろうし、新しいことに挑戦するのも怖くないんじゃないかと。
子どもたちに対して、奥さんや僕が「生まれてきてくれて、よかった。ありがとう」と思うように、子どもたちにも「生まれてきてよかった!」と思ってほしい。
そのためにも、僕ももっとしっかりした大人になって、上手に「怒」の感情をコントロールして、いつも笑顔でいなくちゃいけませんね。がんばります!