現役東大生の家庭が実践していた「賢い子を育てる」1つの習慣

東大カルぺ・ディエム、西岡壱誠

コレで、深く調べたり 学んだりするようになる

親としては、子どもにいろいろな経験をさせてあげたいと願うもの。しかし、どんな体験が最適なのかはわかりませんよね。子どもに経験を積ませるという点で考えた時、いったいどのようなことを重視すればいいのでしょうか?

【悩み】新しいことを学んでも、すぐ忘れる

【解決策】新しいことを学んだ「1ヶ月以内」に、関連した場所に連れて行く

・学んだ直後は、印象に残りやすく、学びも深まる
経験を積ませたいなら、子どもが学んだことが定着するような経験を積ませてあげましょう。何事にもタイミングは大事です。勉強で言えば、学んだ直後がそれに当たります。

例えば、日本史について勉強した後に有名なお寺や神社、史跡などに行ってみたり、英会話の授業に触れた後に海外旅行に行ったりするのは、その良い例です。

実際に、東大生の中でも、家族旅行で神社仏閣に訪れることが多かったことから日本史が好きになったり、自然と触れ合う機会が多かったことから生物学に興味がわいたりした、というように、体験が興味関心につながることが多かったようです。

また、それが教科書に出てきたものであったり、漫画などで新しく知ったものであったりすると、実際にその場所に訪れたときの学びや感動は大きくなります。いろんなところに連れていく中で、子どもの興味を引き出し、高めてあげましょう。


・学んだことが、実生活とどう結びついているのかがわかると、意欲が高まる
本来、学校や塾で学ぶ内容は、実際の生活に役立つ知識を土台としています。

しかし例えば、理科で学ぶ空気の組成や植物の構造などは、普段の生活では目で見て確かめることはできません。

このため、ともすると学んだ内容と実際の世界の様子との断絶をもたらします。結果として「教科書で学んだこと」と「実際の世界の様子」が別々のものとして捉えられかねないのです。

これを防ぐためには、「自分が学んだことは、仕組みとして、ルールとして、この世界に根付いていることなんだ」と理解できるような場所や施設に連れて行くことが大事になります。

これにより、教科書で学んだことが知識として脳に根付くことになるのです。学んだことと、社会とのつながりがわかれば、勉強は楽しくなるものです。ゆくゆくは自分から勉強するようになるかもしれません。

【まとめ】
・鉄は熱いうちに打て! 学んだ直後が学びを深めるベストタイミング
・教科書の内容と生活のつながりがわかると、勉強は楽しくなる

【東大生の声】
・寺社仏閣をたくさん巡ったので日本史が好きになった。
・漫画で興味を持ったものに関する博物館によく連れて行ってくれたことを覚えている。市の科学館や原子力発電所展示館、宇宙館、戦争博物館など、科学や歴史に対する素地はこういったことから出来上がってきたと感じる。
・中学生のときに初めて見たマーシャル諸島の海に感動して海への興味がわき、大学で水産を学ぶことになった。
・旅行では美術館や博物館に連れて行かれることが多く、興味はなかったが、いろんなものを知れて、刺激にはなっていた。父が神社仏閣が好きで行く機会が多く、その関係で歴史は好きになった。

関連書籍


「自分から勉強する子」の家庭の習慣(すばる舎)

現役東大生75人にアンケートを取り、その結果を元に私たち東大カルペ・ディエムなりの考察を加えて、「どうしたら子どもがやる気になるのか?」「どうしたら自分から勉強するようになるのか?」、その秘訣を探りました。現役東大生ならではの「これがよかった!」「役立った!」という「生の声」をたくさんお伝えするので、読者の皆様のご家庭でも、必ずや役立つものが見つかるはずです。