赤ちゃんが泣いている理由がわからない…まずやってほしい3つのこと
何で泣いているかわからず途方にくれたり、どのように声をかけていいかわからなかったり……
赤ちゃんとの毎日は、お母さん・お父さんにとって悩みの連続。
まだ言葉が話せない赤ちゃんとのコミュニケーションのコツを、ベビーサイン協会の吉中みちるさんに教えていただきました。
赤ちゃんがどうして欲しいのかわからない!
0歳から2歳の赤ちゃんを前にして「なんでずっと泣いてるの?」と考え込んだり、「どうして欲しいのかわからない」と悩んだり、「いつになったら話しはじめるんだろう?」と不安に思ったりするお母さん・お父さんは多いと思います。
ぐずっている赤ちゃんの表情や仕草を見て何とか理解しようとしてもよく分からず、育児への自信が低下することもあるでしょう。赤ちゃんの気持ちを考えずに大人の勝手な思い込みでお世話をしてしまうこともあるかも知れません。
そこで、まだおしゃべりができない赤ちゃんとの生活がちょっと楽しくなって、話し言葉の発達にも繋がる3つのコツを紹介します。
1.赤ちゃんの視線・指差しの先を見る
まず赤ちゃんの視線に注目しましょう。 赤ちゃんは何を見てるかな? 明るい光かな? 動くものかな? お母さんの手かな? お父さんの顔かな?
赤ちゃんの視線を追って、赤ちゃんの気持ちを想像してみましょう。
お座りがしっかりできるようになると、大人の指差しに反応するだけでなく、赤ちゃん自ら指差しができるようになります。
その小さな指が差しているものをしっかり見てあげてください。
赤ちゃんが面白いと思っているもの、不思議に思っているものがそこにあります。
同じ方向を見ることで、赤ちゃんとお母さん・お父さんは興味の対象を共有することができます。
これは「共同注意」という、赤ちゃんの心の発達の大切なステップにもなります。
2.赤ちゃんの興味の対象を言葉にする
赤ちゃんが見ているものに気づいたら、それを言葉にしてあげましょう。
たとえば、赤ちゃんが公園に咲いているきれいなお花を見ていたら、「お花咲いているね。きれいだね」。
お外に出た赤ちゃんが自動車を見つけて指差しをしてくれたら、「あっ、大きな自動車だね」。
向こうにお昼寝している猫を見つけたら、「ねこさんねんねしているね」。
このように普段から赤ちゃんの視線を観察しながら話しかけることで、ついつい無言になってしまう赤ちゃんとの時間にも自然に語りかけができるようになります。
指差しをすることで、赤ちゃんはお母さん・お父さんに見てほしいものやしてほしいことを伝えようとします。
赤ちゃんの指さしているものを見て言葉にすることで、お母さん・お父さんは赤ちゃんのそんな気持ちを受けとめてあげることができます。
赤ちゃんにとっては「わかってもらえた」という嬉しい体験が積み重なることになり、それは他者の気持ちを理解する力を赤ちゃん自身の中に育んでくれます。
さらに、言葉を使えるようになったときに積極的に周りとコミュニケーションしようとする姿勢にも繋がるでしょう。
3.赤ちゃんへの語りかけにベビーサインを添える
ベビーサインは、手話の単語やジェスチャーを元にした簡単な手の動きです。
赤ちゃんに語りかけるときに大人がベビーサインを同時に見せていくと、赤ちゃんはその意味を理解していき、やがて自分からもベビーサインを使うようになります。
まだおしゃべりができない生後6,7ヶ月から使うことができ、話し言葉をうまく使えるようになるにしたがってベビーサインは消えていきます。
赤ちゃんから伝えたいこと、分かって欲しいことがあるのにまだうまく話せないもどかしい時期に親子のコミュニケーションを助けてくれるのがベビーサインです。
ベビーサインの教え方は簡単です。赤ちゃんが見ているものや指差ししているものを言葉にするときにベビーサインを添えてみてください。上の例ですと、こんな感じです。
・赤ちゃんがお花を見ていたら、「お花咲いているね。きれいだね。」と言いながら【花】のベビーサインをします。
・赤ちゃんが自動車を指差したら、「あっ、大きな自動車だね」と話しかけながら【自動車】のベビーサインを見せます。
・赤ちゃんが猫を見つけたら、「ねこさんねんねしているね」と言いながら【ねこ】のベビーサインを見せます。
こんな風にして、赤ちゃんが見ているもの、指差ししているものを言葉だけでなく、ベビーサインを添えて表現してみましょう。
日々の生活の中で繰り返していくと、赤ちゃんはだんだん言葉とベビーサインの意味を理解していきます。
そして赤ちゃんのほうからもベビーサインを使っていろいろな思いを伝えることができるようになります。
赤ちゃんとのコミュニケーションに悩んでいるお母さん・お父さんは、この3つのコツをぜひ試してみてください。