イタズラする子どもにイライラ…「余裕のない育児」を変える1つの考え方

伊藤美佳

イタズラをしたり、言うことをきかなかったり。また、すぐに癇癪を起こす、いつもボーッとしている……そんな子どもに、毎日イライラしていませんか?

乳幼児親子教室を主宰しこれまで2万人以上の子どもと関わってきた伊藤美佳さんいわく、子どもの「困った行動」が実は「自分の能力や才能を伸ばしている最中」だとわかれば、子どもの見方が180度変わり、親もイライラせず子育てが楽しくなるそう。子どもの能力を伸ばす親のサポートの仕方について、伊藤さんに解説してもらいます。


※本稿は伊藤美佳著『マンガでよくわかる モンテッソーリ教育×ハーバード式 子どもの才能の伸ばし方』(かんき出版)から一部抜粋・編集したものです

イタズラOK! 親も子どもも気持ちがラクになる


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<『マンガでよくわかる モンテッソーリ教育×ハーバード式 子どもの才能の伸ばし方』P.34より>

子どもにやりたいことをのびのびとやらせてあげるメリットは、子どもだけにあるのではありません。実は、子どもを見る目が変わり、親自身、とても気持ちがラクになるのです。

親からすると「困った行動」に見えても、実は「子どもが今まさに、成長しているんだ!」ということを理解していると、親もイライラすることはありません。「まあいいか、やらせてみよう」という余裕が生まれるのです。

それどころか、イタズラに夢中になっている子どもを見て、「こんなに集中して、自分の能力や才能を伸ばしている最中なんだ!」と前向きにとらえることができます。 

子どもの見方が180度変わり、「今まで子どもを怒っていたのは、なんだったんだろう?」「何をイライラしていたんだろう?」とさえ思えるようになり、子育てが楽しくなりますよ。

思う存分やらせてあげれば、子どもの才能がグングン伸びる


<『マンガでよくわかる モンテッソーリ教育×ハーバード式 子どもの才能の伸ばし方』P.36より>

親と子どもは流れている時間の感覚が違います。小さい頃のことを思い出してみてください。外で楽しく遊んでいたら、いつの間にか周りが暗くなっていた……なんてことがありませんでしたか? 夢中になっているときの子どもは、時間が経つのを忘れるくらい集中してしまうことがあるのです。

「忙しいのに、いつまで遊んでいるの!」「家事をする時間がなくなるじゃない!」とイライラしそうになったら、ちょっとひと呼吸。

「この子なりにいろいろと考えて、こういう行動をしているのね」「思う存分やらせてあげて、この子の才能を伸ばしてあげたいな」と前向きにとらえてみてください。

そうすると、何より親自身がラクになり、気持ちに余裕が出てきます。そして子どもを応援し、集中するような遊びを積極的に探すようになってきます。

【こんなときどうすればいい?】
何か思い通りにならないときに、わざとコンロのスイッチを入れたり、お皿を引っくり返したりします。危ないので、やめさせたい!
(Hiro、2歳の子のママ)

【Answer】
思い通りにならないときは欲求不満となり、刺激を求めます。親の「やめなさい」といった反応はまさに刺激です。欲求不満を解消しようとわざと親の嫌がることをするのです。

まず、コンロのスイッチを触りそうになっても過剰に反応せず、冷静に行動を制し、興味のありそうな遊びへと誘いましょう。また思い通りにならないのはどこかをよーく観察し、つまずいているところをサポートしてあげてくださいね。