「偏差値70の高校、学内の上位何%で合格?」を教えると、中学生の勉強時間が増える理由
「何のために勉強しているんだろう」という疑問を持ったまま、勉強へのモチベーションを保つのは難しいもの。そんな中学生のやる気が高まる一番の方法は、ずばり「志望校を見える化する」ことです。
“目標設定”の重要性と、モチベーションを上げるための具体的なステップを、難関校合格専門 松江塾塾長の齋藤明さんが解説します。
※本稿は、齋藤明著 『中学生「偏差値70超」の子の勉強法』(大和出版)から一部抜粋・編集したものです。
手っ取り早く「やる気」を高める方法
「モチベーション」というのは、勉強をするうえでの原動力になるものです。
そして、このモチベーションというのは、じつは「見える化」を使うことでアップさせることができるのです。
たとえば、あなたは「高校の志望校」が言えますか?
もし、まだ決まっていないというような場合は、まずは聞いたことがある高校をインターネットで検索してみてください。
その際には「偏差値」にも注目し、各高校の偏差値の違いについても把握しておきましょう。
すでに実力テストなどで自分の偏差値がわかっている場合には、自分の偏差値より上の高校を志望校として考えてみることをお勧めします。
そのほうが、今後の勉強のモチベーションも上がりやすいでしょう。
まだ偏差値がわかっていないという場合には、学校の定期テストの順位を参考に、志望校を決める方法もあります。
たとえば、学校の定期テストで上位10%くらいであれば、偏差値65~70くらいの高校を志望校にしてみましょう。
同様に、上位20%くらいであれば、偏差値60~65くらいの高校を志望校にしてみてください。
また、インターネットで調べてみた高校に興味がある場合は、実際に足を運んでみるのもいいでしょう。
文化祭や公開授業などがあると思うので、積極的に参加してみましょう。
実際に目にすることで、入学後のイメージが湧いてくるはずです。
さらにその際には、高校のパンフレットなども持ち帰っておくといいでしょう。
モチベーションが下がったときに、そのパンフレットを眺めることで、再びモチベーションがアップすることもありますからね。
いずれにしても、このように目標となるゴールがあることで、それがモチベーションにつながることは多々あります。
小5で高校の志望校を提出!
中学生にもなると、ときに「自分は、何のために勉強しているのか?」と考えることもあるでしょう。
そんなときに、「志望校」があるのとないのとでは、自分の中での勉強する理由や意味づけが変わってきます。
そうしたことから、私の塾では小学生のうちから偏差値や高校の話をして、小学5年生のときには、実際に「高校の志望校」を書いて提出してもらっています。
そのうえで生徒たちはさまざまな実力テストで、その志望校の判定を目にしているのです。
これらの「目標」の「見える化」は、モチベーションを上げる大きな要因になります。
志望校という「目標」をもたない状態で勉強をするよりも、目標があったほうがモチベーションが上がる可能性ははるかに高くなるのです。
勉強時間が増加した実際の例
そして、モチベーションが上がるとどうでしょう? まずあげられるのが、それが勉強時間の増加にもつながるということです。
実際の例を紹介しましょう。
中2の冬ごろに、具体的な志望校を決めた生徒がいました。その生徒の志望校は、本人の偏差値からすると5~6も高い、偏差値70の高校でした。「どうしても合格したい」という思いが強かったのでしょう。
その生徒は、中3になる前の春休み中、誰よりも早く塾に来て、自学をしていました。
毎日、塾の授業とは別に、3時間~4時間ほど勉強していたのです。
もし、そのタイミングでまだ志望校が決まっていなければ、そこまで勉強時間が増えていなかったでしょう。
結果的に、その生徒の偏差値は少しずつ上がり、最終的に志望校の合格を勝ち取りました。
目標の「見える化」がモチベーションと勉強時間のアップにつながり、いい結果をもたらした好例と言えるでしょう。
中学生「偏差値70超」の子の勉強法(大和出版)
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