子どもはみんな大好き! キャンプを楽しむための「テントとタープ設営」の極意

監修:長谷部雅一
2024.07.23 10:47 2024.07.23 11:40

深呼吸する家族

親子でキャンプを楽しむために、子どもが一番もりあがるキャンプの設営を紹介。キャンプ場で快適な「わが家」を作るには、テントとタープの設営が重要です。

今回は書籍『ドラえもん学びワールド キャンプと自然観察』より、テント設営場所の選び方から、安全に設営するポイント、タープの張り方まで詳しく解説します。また、水場の確認や火の扱い方、暑さや寒さ対策、虫対策など、キャンプ場での基本的な注意点も網羅。家族みんなで協力し、楽しく安全なキャンプを実現するための情報が満載です。


※本稿は、藤子・F・不二雄・まんが 長谷部雅一・監修『ドラえもん学びワールド キャンプと自然観察』(小学館)から一部抜粋・編集したものです。

テントを張る場所は快適さが命

ドラえもん学びワールド キャンプと自然観察

キャンプのテント泊では、テントをどこにどの向きに張るかが大切。フリーサイトでテントの場所を決める時には、「テントをあけた時、中からどんな景色が見えるといいか」と「まわりが安全か」を考えよう。地面にすわってみて、そこから見上げる景色、見わたせる風景を確認するといいよ。

場所が決まったら、テントを張る前にグランドシート(地面とテントの間にしくシート)を敷いて寝転がってみよう。寝心地はどうか、じゃまな石ころや枯れた木などはないかなどをチェックして、もし石や木の枝などがあったら、テントを張る前に取りのぞいておくと安心だよ。テントを張る場所選びの主なポイントは、下に挙げた4つ。

景色…森の木々、山や空が見えるベストスポットを探そう!
木々…そばに木があると、適度な日陰があって過ごしやすい。
水場…炊事場やトイレと近すぎず・遠すぎずの場所がベスト。
平らな地面…食事や寝る時のことを考えて、平らな場所が◎。

テントの役割は、主に「寝る場所」。多くのテントは入り口に「前室」という屋根付つきの空間が作れるようになっている。広めの玄関という感じかな。

テントの設営はみんなで協力しあおう。テントを張る時のポイントは下の3つだよ。ハンマーを使う作業では、正しいやり方を理解した上で、軍手をして、大人に見てもらいながら手元に集中しよう。

最後に、テントの上に「フライシート」という水をはじくシートをかければ完了。設営ができたら、テントの中を準備しよう。寝袋は袋から出して広げておき、すぐに寝られるようにしておくといいよ。 

屋根になるタープの張り方と、火と水の話

ドラえもん学びワールド キャンプと自然観察

タープとは、雨や日光をさえぎってくれる1枚の大きな布のこと。屋根のある空間が作れるんだ。テントが寝室だとしたら、タープはリビングという感じかな。テーブルやイスを置いて、みんなで食事をしたりくつろいだりする場所だよ。

タープを張る時は、テントと同じようにポールと張りづなで固定するよ。タープは1枚の布だから、風を受けやすい。風向きや太陽の動きを考えて、どの方向に張るかを決めるよ。ピンと張っておくのが大事。たるむと風に弱くなるんだ。風の強い日は、タープを張るとかえって危ないから、張らない選択をしよう。

キャンプ場では、炊事場やトイレなどの水場は共用。みんなで使う場所だから、ゆずり合おう。

キャンプ場に到着したら、まずは炊事場やトイレがどこにあるか確認しよう。テントからどの方向にあって、歩いていくと何分くらいかかるかを知っておくと、いざという時にあせらなくてすむよ。

水は貴重だから、流しっぱなしに気をつけてね。炊事場で食器などを洗う時は、水のむだづかいをさけるために、よごれをふきとってから洗うようにしよう。洗った後、除菌するためのアルコールスプレーもあるとベター。トイレに紙がない場合もあるから、流せるティッシュを準備して。ハンドソープなどもないところが多いから、ハンドソープやタオルも持っていこう。

バーベキューやたき火など火をあつかう時は、火に近づきすぎないようにして、消火用の水をバケツや鍋に入れて、必ずそばに置いておこう。軍手や革手袋は必須。軍手のすべり止めゴムは熱でとけてしまうから、すべり止めのない手袋を選ぼうね。

火は、燃えるもの同士が接触しているところから広がっていく。つまり、燃えるものを伝って大きくなっていくんだよ。そして、火は下から上に上がっていく性質がある。このメカニズムをおさえるとともに、次のコツもつかんでね。

たき火で大切なのは「ヤケドをしない」こと。火がついたばかりの時、火が小さいからといって油断しないようにね。火が回ってくると、火の粉がパチパチと飛んでくることがあるから要注意。たき火台や火ばさみなどの道具にふれてヤケドすることもある。道具のあつかいにも気をつけよう。

「もしも」に備えよう! 真夏の暑さ対策

笑う子

自然の中で浴びる太陽は気持ちがいい! でも、夏の暑い日は直射日光をさけるようにして、なるべく木陰に入ろう。暑さ対策として大切なのは、こまめな水分補給。探検や水遊びの時も、水筒は忘れず持っていこうね。

体が熱いなと感じたら、水でぬらしたタオルを頭や首の後ろに当てることで体温を下げよう。汗をかいた時は、きちんと汗をふくこと。ふかないと、汗がひく時に体温がうばわれて風邪をひいてしまうからね。

自然界には、もちろん虫たちもいる。人をさす虫もいるよね。林や森の中に行く時だけでなく、キャンプ場やテントの中でも虫よけスプレーをした方がいい。テントの周辺に、虫がきらいな香りのアロマスプレーをする時はまわりに気を配ってね。さまざまな虫よけグッズがあるのでドラッグストアなどで見てみよう。もし虫にさされたら、救急セットのくすりで応急処置をしよう。

ただし、どんなに虫よけの対策をしても、虫はゼロにはならない。自然は虫たちの生活場所だから、そこにおじゃましているという気持ちは忘れずにいたいね。

関連書籍

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ドラえもん学びワールド キャンプと自然観察(小学館)
ドラえもんのまんがと記事で楽しく学べる累計520万部突破の「ドラえもんワールド」シリーズに、「キャンプ」が登場!
テントに寝泊まり、火起こしや野外料理...キャンプには子どものワクワクがつまっています。ドラえもんには、キャンプや野外体験のまんがも多く、本書は、まんがを読みながら、キャンプの仕方や自然観察、自然遊びを知ることができる一冊です。ドラえもんまんがは10本採録しています。
キャンプの準備や基本の持ち物、テントやタープの張り方、キャンプ場でのマナー、たき火の仕方などキャンプの基本はこれ一冊でOK。春は草花観察、夏は水遊び、秋は木の実遊び、冬は雪遊びなど、季節ごとの自然観察のポイントや遊びも満載です。また、季節ごとに見られる植物や生きものを写真つきで解説しているので、
観察のおともとして、また、中学受験対策としても役立ちます。