産婦人科医が教える「エコー写真」の詳しい見かた

遠藤周一郎

妊婦健診の時に渡されるエコー写真。我が子の姿を確認できてうれしい反面、記載されているアルファベットや数字が何を意味しているのかよく分からない……という方も多いのではないでしょうか。

産婦人科専門医・遠藤周一郎先生の著書『はじめてでもよくわかる 知っておきたい妊娠と出産安心BOOK』より、エコー写真の詳しい見かたについて、実際の写真と共にご紹介します。

※本記事は、遠藤周一郎著『はじめてでもよくわかる 知っておきたい妊娠と出産安心BOOK』(KADOKAWA)より、一部を抜粋編集したものです。

エコー写真ってどう見ればいいの?

妊娠が確定されたら、病院でやることは「超音波検査」です。ここでは、超音波検査のしくみからじっくりと解説します。

イルカを例にあげますが、イルカは海中で超音波を使って、さまざまな障害物との距離を測っていることをご存じですか? 実は、超音波検査はこのしくみを応用しているのです。超音波がきれいに見えるポイントとして、

1 距離が近い
2 水分が多い
3 硬いものが少ない

があげられます。羊水に満たされた子宮内の小さい赤ちゃんの観察には、1~3を満たす超音波検査がまさにうってつけなのです。さらにお母さんにも赤ちゃんにも影響が少ない点も、妊婦さんに使いやすい大きな理由です。

そして、超音波検査を行った際におなかの中の様子を写したものがエコー写真です。病院でもらうエコー写真の多くは2D、つまり2次元画像となります。

近頃は、立体的な超音波画像の3D、その3D画像を連続して観察する4D超音波というのも一般的なものになりましたが、診断的な意味というより、赤ちゃんの顔が実物により近く見えるため、サービス的な意味合いが強いです。

【遠藤先生の伝えたいこと】
・超音波検査は妊婦さんと赤ちゃんにやさしい検査方法
・今はより赤ちゃんがリアルに見える3D、4Dエコーもある

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