『ONE PIECE』表紙には何種類の色が使われている? PLAY! MUSEUMで明かされるマンガ制作の舞台裏

nobico編集部

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ONE PIECE』の新たな魅力に迫る展覧会、「ONE PIECE ONLY」展が、10月9日から1月13日まで、立川のPLAY!MUSEUMにて開催されます。「誰も見たことがない」をテーマにした展示についてご紹介します!

マンガがどのように生み出され、読者の手に渡るのか



コミックス発行部数が5億部を超える『ONE PIECE』。全世界のファンが手に取っているマンガは一体どのように作られているのでしょうか?

本展は、単なる物語や作者の紹介にとどまらず、マンガがどのように生み出され、読者の手に渡るのかという制作過程に焦点を当てた、全く新しい試みになっています。

5つの要素から構成される展示は、読者が普段目にしないマンガ制作の裏側を深く掘り下げます。

①THE WALL



2万ページを超える『ONE PIECE』の全貌をみることができる、全長140mにおよぶ展示です。なんと、コミックスをばらして1ページずつ全て手作業で貼ったものだそう。ストーリーの始まりから最新話まで、その壮大なスケールに驚かされます。

コミックスを引いて見ることで、1話あたり約17ページで紡がれる物語のリズムを目で見て感じることができます。また、背景が黒くなっている回想シーンがブロックになって見えたり、台詞「ドン!」がどれぐらいの頻度で使われているかなど、新たな発見のある展示になっています。

②宝箱



展示室内には19個の白い宝箱が配置されており、その中にはコミックスのメイキングなど、貴重な資料が収められています。実は、ワンピースのカバーは7色で印刷されているそう。どういう文字、どういうレイアウトで、一枚の紙からコミックスが生まれるのか。全く知られていない制作過程をたどることができます。

↑マンガを印刷する「オフセット印刷機」



③THE FACTORY



印刷工場の様子を収めた12分の貴重な映像作品です。『ONE PIECE』と「週刊少年ジャンプ」が、どのように印刷・製本されているのかが、臨場感たっぷりに記録されています。普段は見ることのできない「マンガが誕生する瞬間」を、3台の8Kプロジェクターで投影。没入感を味わうことができます。

↑シアターに続く通路



④マンガアート



作者・尾田栄一郎先生は、作画のほとんどを一人でこなすことで知られています。そんな尾田先生の驚異的な創作活動の裏側とは? ネームを書いてる紙、三菱のえんぴつ、仕事場の風景…世界で一番売れているマンガがどんなこだわりを持って生み出されているのか、その秘密を覗き見ることができます。



⑤参加型コーナー



来場者が自由に『ONE PIECE』の絵を描いて飾ることができるコーナー。描いたイラストは黄金の部屋に飾ることができます!

↑イラストは黄金のフレームにいれて飾ることができる

従来の漫画展とは一線を画す、全く新しい試み



本展では、漫画家が描いた絵を、プロフェッショナルが受け継ぎ、コミックスという形に昇華させていく、というシンプルなプロセスに焦点が当てられています。私たちが普段何気なく手に取っているマンガが、どれほどの手間と情熱によって生み出されているのかということに改めて気づかされる構成になっています。

↑PLAY!プロデューサー・草刈大介さん(左)、集英社マンガアートヘリテージプロデューサー・岡本正史さん(右)



本展キュレーターで、「集英社マンガアートヘリテージ」プロデューサーの岡本正史さんは、「”誰も見たことがない”をキーワードに、この展覧会を創り上げました。関係者からも”何の展示かわからない”と言われるほど、従来の漫画展とは一線を画す、全く新しい試みです」とコメント。

「ONE PIECE ONLY」展は、漫画制作の奥深さを体験できる、まさに唯一無二の展覧会です。500円のコミックが、いかに多くの人の手によって作られているのか、その事実を知れば『ONE PIECE』に対する想いはさらに深まるはずです。

「ONE PIECE ONLY」展
東京立川 GREEN SPRINGS内 PLAY! MUSEUMにて、北米公開に先立ち開催
2024年10月9日(水)~2025年1月13日(月・祝)
公式サイトはこちら:https://play2020.jp