マイペースさを叱っても無意味! のんびりした子の上手な褒め方・叱り方

飯山晄朗
2025.01.27 14:03 2025.01.29 11:50

本を読む小学生

子どもを褒めるとき、叱るとき、良かれと思ってかけた言葉が逆効果になってしまったことはありませんか?
子どものメンタルは4つのタイプに分けることができ、個性に合わせた言葉がけで子どもの行動が劇的に変わるそうです。

「穏やかで調和を求めるタイプ・水のハーモニー」のやる気を引き出す言葉がけを、メンタルコーチの飯山晄朗著『こどものメンタルは4タイプ』から紹介します。


※本稿は、飯山晄朗著『こどものメンタルは4タイプ』(大和書房)から一部抜粋・編集したものです。

水のハーモニータイプの特徴

こどものメンタルは4タイプ

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水のハーモニータイプの子への“いい叱り方”

草原に座る男の子

マイペースすぎるところを叱っても効果はゼロ

ハーモニータイプはのんびり屋さんです。

行動が遅いことが原因で叱られることが多いでしょう。

とにかくマイペースなので、それが気に食わずに「遅いぞ」と叱りたくなるかもしれませんが、それを言っても響きません。

叱り方としては、

「(課題などに対して)もう少し時間に余裕を持ってやってみようか」
「早めに準備してみようか」


とアドバイスしてあげるといいでしょう。

NGは、

「早くやりなさい」
「なんでできないの」

という言葉がけです。

そう言われると、面倒くさくなって、余計にやる気がなくなります。

急かせば急かすだけ行動が遅くなっていくので、アドバイスするつもりで接してあげると良いでしょう。

また傷つきやすい一面もあるので、強く叱るのはやめましょう。

水のハーモニータイプの子への“いい褒め方”

鍵盤を弾く子ども

「自分も嬉しいよ」と共感しながら褒めてあげよう

ハーモニーは、利己的ではなく利他的で、相手が喜ぶと自分も嬉しいと思うタイプです。

例えば褒めるときには何かができるようになったのなら、

「できるようになって自分も嬉しいよ」

と共感してあげると、ハーモニータイプの子も嬉しくなるでしょう。

親自身も嬉しいというのをはっきりと伝えることが大事です。

それが次も頑張るためのエネルギーになります。

NGとしては、

「この調子でもっとやってみよう」

と言うことです。

まだやるの? と思ってしまいます。

無理に背中を押す言葉をかけても通じません。

逆に言われることに疲れてしまって、ふてくされてしまう場合もあります。

興味関心のないことはやろうとしないので、無理に後押しするのではなく、共感の言葉がけを心がけましょう。

飯山晄朗

家電業界でトップセールスマンとなり、後進の指導も行う。その後商工団体の経営指導員に転職し、11年間で5,000件超の相談をこなす。
起業後は、講演・研修講師として延べ4,000時間、受講者16,000名を担当した実績を持つ。「コーチング手法で教える」研修スタイルが、大学院のビジネススクールのようだと好評を博し、教育研修・講演の依頼が後を絶たない。サポートした企業が顧客満足度日本一に。また技能五輪大会で日本一、そして世界一になる社員も輩出。
また学校教育の場面でも、高校のPTA会長を3年(役員5年)務め、その間に教職員に対してメンタルトレーニングを実施し、当該高校の部活動が軒並み好成績をあげる。その他さまざまなスポーツチームのメンタルトレーニングを担当し、県大会で歴史的大逆転劇を演じて甲子園出場を決めた高校野球部や、全国制覇や全国表彰台を達成したチーム、創部2年目での全国大会出場や、26年振りの県大会優勝など、目覚ましい結果を残す組織やチームが続出している。
またメンタルトレーニング指導を行った選手がリオデジャネイロオリンピックで銅メダル、平昌オリンピックで金メダル、東京オリンピックで金メダルを獲得する、世界新記録で優勝を果すなど、結果を出すアスリートも続出している。

X:@Coach_Guts

Instagram:@jiro.iiyama

こどものメンタルは4タイプ

こどものメンタルは4タイプ』(飯山晄朗/大和書房)

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