“同意”の意味、正しく説明できる? 子どもに伝えるべき「からだの境界線」の話

キンバリー・キング
2025.01.31 14:28 2025.02.21 11:50

見つめあう親子

人間関係の基本となる「同意」の考え方は、子どもの健全な成長に欠かせないものです。自分のからだの守り方、そしてお互いを尊重することの重要性について、児童性被害予防教育の専門家であるキンバリー・キングさんの解説を紹介します。

※本稿は、キンバリー・キング著『子どもを守る新常識 性被害 セーフティガイド』(東洋館出版社)から一部抜粋・編集したものです。

「同意」は性的な活動に限らない

手

「同意」は、最近の流行語であると同時に、論争の種ともなっている言葉です。多くの大人が、この言葉は性行為に関するもので、性的な活動に対して拒否または同意の意思を示す能力を指しているのだと思いこんでいます。

キンバリー・キング

ウィーロック大学(現ボストン大学ウィーロックカレッジ)大学院教育学修士(M.S.Ed.)。自身が性被害にあったことをきっかけに、メイン大学在学中から、サンドラ・キャロン博士のアシスタントとして性被害防止活動にかかわる。幼稚園教諭として働きつつ、非営利組織「ダークネス・トゥ・ライト(Darkness to Light)」の認定ファシリテーターを務め、児童性被害予防教育の専門家として活動している。2016年に刊行した絵本『I Said NO! A Kid-to-Kid G uide to Keeping Private Parts Private』(イヤだって言ったでしょ! 子どもから子どもに伝える、
プライベートパーツの守り方/未邦訳)は、マムズ・チョイス・アワーズ(The Mom’s Choice Awards:MCA)の金賞を受賞している。

栗田佳代

翻訳者。慶應義塾大学総合政策学部卒業。
訳書に、『まっすぐだけが生き方じゃない 木に学ぶ60の知恵』『リチャード・ブランソンの生声』(ともに文響社)。

子どもを守る新常識 性被害 セーフティガイド

子どもを守る新常識 性被害 セーフティガイド』(キンバリー・キング 著, 栗田 佳代訳/東洋館出版社)

からだの安全絵本が全米ベストセラーとなった性被害予防専門家から、3歳〜10歳の子どもを育てる保護者へ

どんな状況であっても、被害者である子どものせいでは決してありません。

しかし、保護者が知識をつければつけるほど、子どもたちをより安全にすることができるのです。

子どもが性被害の危険に晒される可能性を最小限にするために、必要なこと全部を1冊にまとめました。