家で真似したい、PLAY! PARK流“子どものあそび”の作り方とは?ポイントは「大人が手を入れすぎない」

川合由美(PLAY! PARK企画・制作担当)
2025.03.12 14:59 2025.03.13 11:50
PLAY! PARK
PLAY! PARK企画・制作担当の川合由美さん
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東京・立川にある子どものための屋内広場「PLAY! PARK」では、2025年2月1日(土)から4月6日(日)の間、音響機器メーカーオーディオテクニカとのコラボレーション企画「日常の音を、もっと面白く!Let’s! PLAY! SOUND with Audio-Technica」を開催中です。

おたまやお皿をバチで叩いたり、パソコンのキーボードを足で踏んだり……子どもたちがわくわくするような“音あそび“は、どのように生まれたのでしょうか?

PLAY! PARK企画・制作担当の川合由美さんにお話しいただきました。

日用品から生まれる「音の原体験」

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──オーディオテクニカさんとのコラボレーション企画は、今回で3回目ですね。前回、前々回との違いは何でしょうか?

今までもずっと「音の原体験」を大事にしてきたのですが、今回の企画はよりそれが色濃く出ていると思います。前回はオーディオテクニカさんの機器をつかったあそびが多かったのですが、今回は初心に振り返って「音」そのものにフォーカスしたあそびを用意しました。

たとえば、常設あそび「音干し」は、おたまやお皿などの日用品を、洗濯物のように吊るしてバチで叩くあそびです。

「家庭にあるもので音が出せる」というのが面白いところだと思うので、PLAY! PARKであそんだ後は、家庭でもいろんな音を発見して楽しんでもらえたらと思っています。

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「音干し」であそぶ5歳の男の子。バチで叩く力に強弱をつけるなど、色々と試しながら音の変化を楽しんでいました。

──0~2歳専用エリア「小さなお皿」に置いてあった、パソコンのキーボードを足などで鳴らすあそびも印象的でした!

これは「音皿」の1つですね。「音皿」は新聞紙やアルミシートなどさまざまな素材でできたお皿の中に入って、全身で音を楽しむあそびになっています。

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キーボードのカチャカチャ音が苦手という声もよく聞きますが、お子さんはこの音に興味を持つのか、キーボードが好きな子が多いんです。結構面白い音が出るなと思い、「音皿」に取り入れてみました。ふだんなかなかキーボードを踏む機会はないと思うので、大人の方もぜひ体験してみてください(笑)。

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赤ちゃんがすっぽり入る大きさ! 不思議な音と感触を楽しんでいる様子。

ほかにも、コラボの一環として、2月22日には「音筆」というイベントも開催しました。使えなくなった楽器に絵の具で色をつけて、実際に演奏しながら大きな模様を描きました。普段は目に見えない音が、振動で「音のカタチ」として浮かび上がる様子に大いに盛り上がりました。

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また、3月30日には、 PLAY! PARKの中央にある「大きなお皿」で、打楽器奏者のみで構成された”熱狂打楽器集団”LA SEÑAS/ラセーニャスによるライブも予定しています。

LA SEÑASは、ハンドサインを用いた即興演奏法“Rhythm with Signs”を取り入れた日本初のグループです。みんなが創った「音干し」を使って、1日限りのライブを開催します。

その場で会場を巻き込みながらアンサンブルを展開していく、PLAY! PARKでしか体験できないライブです。ぜひご家族であそびに来ていただけると嬉しいです!

子どもがよろこぶあそびをどう考える?

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── こういった楽しいあそびは、どのように生まれるのでしょうか。

今回は特に、子どもたちの身近にある、触れやすい素材であそびを作ろうというところからスタートしています。

大人が完璧につくったものを与えるより、余白が残ったほうが子どもたちは喜ぶようなので、あまり作りこまないように気を付けています。

──「作りこまない」というのは、意外と難しそうですね。

そうですね。「こうしたら子どもは楽しいだろうな」という想像がつくので、それをストレートに形にしたいという気持ちが生まれるんですけれど、そこをぐっとこらえています。
あえて未完成にすることで、そこから子どもたちがどんどん発想を広げてくれたらうれしいです。

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──もしよければ、家庭での「あそび」についてアドバイスをいただけますか?

子どもが喜ぶあそびを一番わかっているのは、いつもそばで見守っているご家族だと思います。
でも、毎日忙しいと、なかなか子どもとあそぶ時間が取れないこともありますよね。
ただ、子どもにとっては、日常のすべてがあそびにつながっています。そう考えて子どもたちを見てみると、大人も難しく考えずに、身近なところであそびを発見できるかなと思います。

──ありがとうございます!最後に、これからPLAY! PARKにあそびに来る方に一言お願いします。

PLAY! PARKは、決められたあそびはなく自分であそびを見つけていく場です。
オーディオテクニカさんとのコラボでは、いろいろな音を発見することができます。
ぜひ気軽にきていただけたら嬉しいです。

(取材・文:中野セコリ)

PLAY! PARK

●「日常の音を、もっと面白く!Let’s! PLAY! SOUND with Audio-Technica」
2025年2月1日(土)~4月6日(日)

●アクセス

〒190-0014 東京都立川市緑町3-1
GREEN SPRINGS W3棟 3F
JR立川駅北口・多摩モノレール立川北駅(国営昭和記念公園方面)より徒歩約10分

●チケット
当日券と日付指定券(オンラインチケット)があります

【平日1日券】10:00-17:00
大人…1,100円 (立川割:900円)
子ども(3-12歳)…2,200円 (立川割:1,700円)
子ども(1-2歳)…1,700円 (立川割:1,200円)

【休日1日券】10:00-18:00
大人…1,500円
子ども(3-12歳)…2,500円
子ども(1-2歳)…2,000円

【休日3時間券】(再入場不可)
大人…1,300円
子ども(3-12歳)…2,300円*延長15分毎200円
子ども(1-2歳)…1,800円*延長15分毎200円

※詳細はPLAY! PARKのホームページをご確認ください。

nobico(のびこ)編集部

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