子どものネット依存に悩む親に「禁止しないほうがいい」と小児科医が考える理由
近年、子どもたちのネット依存が問題となっています。ゲームやSNSに没頭し、生活リズムの乱れや学業低下、心身への悪影響が増加しています。家庭でできる具体的な対策について竹内内科小児科医院、院長五藤良将先生にお話を聞きました。
子どもの自己肯定感を低下させることも?
――近年、子どものネット依存が問題視されていますが、現状について教えてください。
五藤先生:子どものネット依存は年々深刻化しており、特にスマートフォンやゲームへの没頭が問題となっています。私も、「ゲームをやめられない」「SNSばかり気にしている」といった相談を受けることが増えています。
――ネット依存が子どもに与える具体的なリスクについて教えてください。
五藤先生:ネット依存によるリスクは大きく分けて以下の3つに分類できます。
1. 学業への影響
ゲームやSNSに没頭すると、宿題や勉強の時間が削られ、学力低下や成績不振につながります。特に、夜更かしによる睡眠不足は、集中力や記憶力を低下させる大きな要因です。
2. 健康面へのリスク
長時間画面を見続けることで視力が低下したり、運動不足による肥満や筋力低下が進むことがあります。また、オンライン上でのストレスが原因で、精神的な不調を訴える子どもも少なくありません。
3. 社会性の低下
オンラインの世界に集中するあまり、現実の友人や家族との交流が減少します。その結果、孤立感や自己肯定感の低下が見られることがあります。
タイマーを活用するとなぜ親子の衝突が減るのか?