お出かけは「数字に強い子」を育てるチャンス!親子でできる知育遊び

小泉敏男
2025.05.16 12:31 2025.06.02 11:50

手をつなぐ家族

子どもを「算数好き」にしたいなら、外出は絶好のチャンスです!
卒園児のIQが毎年平均120を超える東京いずみ幼稚園の園長が、日常生活の中でできる楽しい知育遊びを紹介します。

※本稿は、小泉敏男著『自分で考えて動く力がつく 最高の育て方事典』(講談社)より一部抜粋、編集したものです。

外には「知育教材」があふれている

街中にはいたるところに数字がありますが、子どもを数字に親しませたいなら、これを利用しない手はありません。たとえば外出したとき、子どもと次のような遊びをしてみてはいかがでしょうか。

親子で一緒に「数字を読む」

たとえば団地の壁面には、「5」「10」など号棟の番号が表示されていますし、マンションの郵便受けには「201」「504」など部屋番号がついています。道端の電柱には、「55―1」など、住所の番地が掲示されているでしょう。

そういった数字を見つけて、「ご」「じゅう」……など、子どもと一緒に読み上げるところから始めましょう。読み上げるだけなら1〜2歳からでも始められます。

読めるようになったら「数字クイズ」に

手をつなぐ親子

子どもが数字の読み方を覚えてきたら、今度はクイズ形式にしてみましょう。数字を見つけたら大人が、

「あの数字は何と読むか、わかる?」
「あれ、何て書いてあるのかな?」

と問いかけて子どもに答えてもらうのです。

もしかしたら子どもは、「1200」など桁の多い数字を「いち・に・ぜろ・ぜろ」と読むかもしれませんが、最初のうちはそれでも「正解!」で構いません。いずれ折を見て、
「それも正しいけど、『せんにひゃく』と読むんだよ」

と、3桁、4桁、あるいはそれ以上の桁がある数字の読み方も教えてあげてください。

ちょっとしたことですが、これだけで子どもは、「数字の読み方」のほかに、

•数字が生活のなかで使われているということ(さまざまな表示などに使われる)
•数字には、それぞれ役割があること(同じ数字が、部屋番号にもなるし住所にもなる)

といったことに気づきます。この「気づき」が数概念の理解を促すのです。

車のナンバーで計算にトライ

数字を「読む」ことに慣れたら、簡単な計算へとステップアップです。1桁の足し算・引き算程度なら、子どもはすぐできるようになるでしょう。計算も、外出のついでにクイズとして出題すると楽しめます。

たとえば、「25―55」というナンバープレートをつけた車が目に入ったら、

「2たす5はいくつ?」
「5ひく5は?」

と、こんな具合に、大人が思いつくまま問題を出してもいいし、逆に子どもから大人に出題してもらうのも面白いのではないでしょうか。

計算クイズは、我が家でもよくやっていました。たとえば一家でドライブに出かけて赤信号で一時停止したとき、前に停まっている車のナンバープレートを私が指さして、

「あの数字は何て読むかわかる?」
「7ひく6はいくつかな?」

などなど、よく子どもに問いかけたものです。いつでも・どこでもできることですが、親子のコミュニケーションにもなるのでおすすめです。

小泉敏男

1952年、東京都生まれ。東京いずみ幼稚園園長。大学在学中に「小泉補習塾」を開設。卒業後の1976年、父とともに「いずみ幼稚園」を創設し副園長に就任、1995年より現職。石井式漢字教育、ミュージックステップ、アイデアマラソンなどを取り入れ、屋内温水プールを設置するなど画期的なプログラムを次々と導入し、2004年には幼児教育界では初となる「音楽教育振興賞」を受賞した。2008年、「学校法人小泉学園 東京いずみ幼稚園」に改組、これまでに5000名を超える子どもたちに独自の幼児教育を実践してきた。著書に『東京いずみ幼稚園式 美しい日本語が、心の強い子を育てる』(単著、宝島社)、『国語に強くなる音読ドリル』(小泉貴史との共監修、致知出版社)がある。

自分で考えて動く力がつく 最高の育て方事典 どんな子も必ず伸びる56のメソッド

小泉敏男(著)『自分で考えて動く力がつく 最高の育て方事典』(講談社)

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