あなたはリーダータイプ?周りに合わせるタイプ?中高生が「自分のタイプ」を知るための5つの要素
教室に集まる様々なタイプのクラスメイト。リーダーシップをとるのが上手な人もいれば、空気を読んで周りに合わせるタイプもいます。
中高生が自分の性格の傾向を分析し、異なるタイプを理解するための「ビッグファイブ理論」を、『人生がうまくいく コミュニケーション図鑑』よりご紹介します。
※本稿は斉藤徹 (監修)『人生がうまくいく コミュニケーション図鑑: 神様が教えてくれた人間関係のヒント』(Gakken)より一部抜粋・編集したものです。
あなたはどんなタイプ?
5つの要素の組み合わせで自分の性格の傾向がわかる
あなたはどんな性格ですか? 「明るい」「せっかち」「慎重」「計画的」「負けず嫌い」などと、すぐに答えられる人もいるでしょう。一方、「自分のことはよくわからない」という人もいるかもしれません。
人の性格を分類する方法はたくさんありますが、最近注目されているのが、「ビッグファイブ理論」です。人の性格は、「開放性」「協調性」「誠実性」「外向性」「神経症傾向」という5つの要素の組み合わせで構成されている、という考え方です。これらの要素が多いか少ないかによって、性格の傾向がわかります。この理論はおもに、どんな仕事が向いているかを考えるときや、チーム分けのときなどに利用されています。
あなたは自分でどんな要素が強いと思いますか?
AさんとBくんの性格を分析!
AさんとBくん。二人の性格を上の5つの要素の強弱を3段階(強・中・弱)に分けてグラフにしました。性格のちがいがよくわかりますね。
Aさん
開放性と外向性が高いので、あまり人見知りすることなく、誰とでも仲良く接することができるタイプです。半面、他人の気持ちを気づかうことは少し苦手です。
Bくん
協調性と神経症傾向が高いことから、周りの雰囲気に合わせがちで、自分の意見はあまり言わないタイプです。他人の表情をうかがってびくびくすることもあります。
自己主導型 Aさんのよいところ
・自分の意見を持っている。
・自ら目標を決めて、計画を立てて、実行できる。
・みんなを束ねるリーダーシップがある。
Aさんの悪いところ
・自己主張が強く、周囲の意見を聞き入れない。
・できない人の気持ちがわからない。
・いじめなど、悪いことを主導してしまうこともある。
環境順応型 Bくんのよいところ
・チームワークを大事にする
・集団のルールを守る。
Bくんの悪いところ
・空気を読んで、自分の言いたいことをガマンする。
・指示なく、自分で決めて動くのが苦手。
リーダータイプの自己主導型と周りに合わせる環境順応型
クラスや部活動などの大きな集団でも、仲良しグループのような小さな集団でも、その中には、自然とみんなの先頭に立っている「リーダー」と、そうでない人がいますよね。 自分で動き始めるリーダータイプの人を「自己主導型」と言い、周囲に合わせて行動するタイプの人を「環境順応型」と言います。
自己主導型の人は、自分の意見をしっかり持っていて、自分で目標を定め、実行することができます。その際、リーダーシップを発揮して、みんなを統率する力もあります。その半面、できない人の気持ちがよくわからないことがあります。
環境順応型の人は、チームワークを大切にして、集団のルールを守り、自分の役割をこなします。しかし、自分から率先して動き、集団を引っぱるようなことは多くありません。
ただし、人は必ずこの二つのタイプのどちらかに分けられるわけではなく、両方の特質を持っている人もいますし、場所や一緒にいる人たちとの関係性によって振る舞い方が変わる人もいます。
一人ひとり個性は違うからみんな同じになる必要はない
「あんなふうに言いたいことを言えたらいいな」「みんなに信頼されていていいな」など、リーダータイプの人をうらやましいと思ったことはありますか? でも、性格を無理に変えようとする必要はありません。たとえば「言いたいことが言えず、いつもガマンしてばかり」と悩んでいるなら、「性格を変えよう」と思うのではなく、「どうしたら言いたいことを言えるだろうか」と考えてみましょう。自分のことを理解してくれそうな人を見つけて、少しずつ気持ちをオープンにしていく、というのも一つの手です。
一方、リーダータイプの人は、みんなが自分と同じようにできるわけではないし、さまざまな考え方があるということを理解しておきましょう。
性格や個性というのはみんな違っていて、だから世界は楽しいのです。
自分のよさを認めつつ、自分が変えたいな、成長したいなと思うところは少しだけ頑張ってみて改善するといいでしょう。
無理にリーダーになろうとしなくてもOK!
みんながリーダーになる必要はないのです。無理をせず、でもガマンしすぎない自己主張の方法を考えてみましょう。
全員が同じようにできるわけではない
考え方や能力は、 一人ひとり違っています。自分の基準をみんなにあてはめないように気をつけましょう。
まとめ
● 人の性格はみんな違っていて当然。無理に変わろうとしなくていい。
● 自分の性格に悩んでいるなら、できそうな解決方法を試してみよう。
斉藤徹 (監修)『人生がうまくいく コミュニケーション図鑑: 神様が教えてくれた人間関係のヒント』(Gakken)
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