【11/25発売】「パンどろぼう」柴田ケイコさん最新作 『わすれぽんたくん』息子の実体験から生まれた心温まる絵本

nobico編集部
2025.10.29 22:27 2025.10.28 14:30

わすれぽんたくん

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「パンどろぼう」シリーズで大人気の絵本作家・柴田ケイコさんの最新作『わすれぽんたくん』が、2025年11月25日に発売されます。 忘れんぼうな男の子が主人公のこの絵本、実は柴田さんの愛息の小学校入学当初のエピソードがモデルになっているんです。

「忘れものに気をつけましょう」という説教臭い話では全然なくて、むしろ「失敗しても大丈夫」「本当に大切なものは何か」を優しく教えてくれる心温まる物語。子育て中のママ・パパにこそ読んでほしい一冊です。

「パンどろぼう」作家の新シリーズ第2弾!

柴田ケイコさんといえば、「パンどろぼう」シリーズや「しろくま」シリーズで、子どもから大人まで幅広いファンを持つ絵本作家。擬人化した動物やキャラクターが登場する作品が多い中、今回の『わすれぽんたくん』は人間の男の子を主人公にした珍しい作品なんです。

本作は「みんなあるある」シリーズの第2弾。子どもの「あるある」な癖をテーマにしたシリーズで、第1弾の『ぱなしくん』は片付けが苦手な男の子を描いて話題になりました。今回のテーマは「忘れもの」です。

息子さんの実体験から生まれた物語

わすれぽんたくん

主人公のぽんたくんは、忘れものが多い男の子。学校に行くのにパジャマのままだったり、ランドセルを忘れたり…と、もうハチャメチャ!

実はこのぽんたくん、柴田ケイコさんの息子さんがモデルになっているんです。小学校入学当初、忘れものが多かった頃のエピソードから着想を得たそう。

最初は柴田さんもあわてて子どもを追いかけていたそうですが、次第に忘れものを届けるのをやめ、「これも経験」と見守るようになったとか。そんな母としての経験が、この物語には詰まっています。

本当に忘れてはいけないのは「思いやり」

わすれぽんたくん

物語の中で、ぽんたくんの友だちでしっかり者のまもるくんが登場します。ある日、まもるくんが学校に水筒を忘れていることに気づいたぽんたくんは、届けてあげようとするのですが……?

柴田さんは言います。「忘れものは年齢関係なく誰でもするし、個性にだって思えます。それよりも誰かを思いやる気持ちや、困っている人を助けてあげる気持ちを忘れてしまう方が悲しいことだと思っています」

モノを忘れることよりも、もっと大切なことがある――それが本作の核となるメッセージです。

完璧を求めなくていい、おおらかに子育てを

ぱなしくん

柴田さんは、この絵本を「忘れものをしないように気をつけましょう」といったしつけや教訓を伝える本にはしたくなかったそう。

『わすれぽんたくん』を読むことで、子どもたちには「失敗しても大丈夫」「なんとかなるよ」という前向きでおおらかな気持ちで過ごしてほしいと願っています。

そして保護者にとっても、子育ての中でつい完璧を求めてしまいがちな気持ちに、「少し肩の力を抜いて、子どもの成長を見守ろう」と思わせてくれる一冊。

忘れものが多いお子さんを持つママ・パパ、毎朝バタバタしているご家庭、そして「もっと子どもに寛容になりたい」と思っている全ての保護者におすすめです。

11月25日発売、今から予約もできます

『わすれぽんたくん』は2025年11月25日発売予定。A4判変型上製で32ページの絵本は、プレゼントにもぴったり。

柴田ケイコさんの新作を、発売を楽しみに待ちたいですね!

柴田ケイコ

柴田ケイコ

高知県在住 2002年よりフリーイラストレーター 2016年よりイラストレーター兼絵本作家 個展や企画展にて雑貨制作も行う。

わすれぽんたくん

『わすれぽんたくん』(柴田ケイコ 作、PHP研究所刊)

ぽんたくんはわすれものが多い男の子。今日もあわてて学校の準備をしています。ところが、ランドセルを持っていくのをわすれて……。