“コビト”が人気再燃中! 親子で夢中になれる「こびとづかん秋まつり」【東京・吉祥寺】
「こびとづかん秋まつり~秋のこびと自由研究~」が、武蔵野市のギャラリーゼノンで11月24日まで開催中です。一見ぎょっとするけど、だんだんクセになる――そんな”コビトの世界”に、子どもの頃夢中になったという方も多いのではないでしょうか。
いまや「こびとづかん」は、親子二世代で楽しめる作品として再び注目を集めています。今回、イベント会場を訪れ、イベントを企画された株式会社サプラニアさんと、本作の出版元の株式会社ロクリン社さんにお話を伺いました。
コビトの世界を五感で体験!
会場に足を踏み入れると、あちこちに散りばめられたコビトたちに囲まれるような空間が広がっています。フォトスポットや展示の高さも子どもに合わせてつくられており、どこを見てもワクワクする工夫がいっぱいです。
絵本『みんなのこびと』でおなじみの”博士の部屋”を再現した撮影コーナーでは、まるで本の世界に入り込んだような感覚に。
さらに、コビトの”におい”を実際にかげるユニークな体験もあり、五感を使って物語の世界を楽しめます。
壁に貼られた超難問こびと研究クイズは、「こびとづかん」シリーズに触れたことのある大人も夢中になってしまうかも?クリアすると表彰状ポストカードがもらえます。
靴を脱いで遊べるスペースでは、折り紙や塗り絵をしたり、「こびとづかん」シリーズの本を読んだり、絵合わせカードやマグネットブックで遊んだりと、親子でゆったり過ごせます。
2階ではプラネタリウム映像も上映。人気のコビト「カクレモモジリ」といっしょに楽しく星座のことを学べます
併設のカフェには、コビトたちをモチーフにした限定メニューも。ゼノンスタッフが考案したレシピで、食事でも作品の世界観を味わえます。(写真は公式より)
会場にひっそりかくれているコビトたちを探すのも楽しいです。
グッズも豊富に販売しています(今回特別に、物販スペースは入場無料にしているそうです)。
普段はアート色の強い展示を行うギャラリーゼノンですが、今回は子どもたちにもっとアートを身近に感じてもらえるような内容を意識したそう。来場者がクリエイターにメッセージを書けるスペースは毎回好評とのこと。
シリーズ作者・なばたとしたかさんによるイラスト付きサイン会も11月24日開催予定。ファンには見逃せないイベントです。 ※一定額のグッズ購入で抽選券を配布
▶詳しくは公式サイトをご確認ください。
コビトを通じて、日常のさまざまなことに興味がわいてくる
企画されたサプラニアさんによると、
「こびとづかん秋まつり~秋のこびと自由研究~」は、武蔵野市で行われている街歩きイベントの一環として生まれた企画とのこと。毎年「こびとづかん」とのコラボレーションを続けてきた中で、昨年吉祥寺にオープンしたギャラリーゼノンを活用し、子どもたちがより楽しめる企画を実施できないかという話から実現したそうです。
「こびとづかん」シリーズは、来年2026年で20周年をむかえます。発刊当初は読者の多くが10代の若者でしたが、その世代が今は子育て世代になり、自分の子どもと一緒に作品を楽しむようになっていることが、再び注目を集めている大きな理由のひとつだとロクリン社さんは言います。
まさに”こびとづかんを10代で触れた”世代の筆者は、写真を見返しながらニヤニヤが止まりませんでした…。
「本作では”コビト”という生き物を真面目に紹介しています。多種多様でおもしろいコビトたちの生態を知るうちに、子どもたちはその不思議な世界にどんどん引き込まれていきます。大人になってから読むと、子どもの頃には気づかなかった要素を発見できることもあり、それぞれの世代で違った楽しみ方ができることが、『こびとづかん』が長く読み継がれている理由のひとつかもしれません」とロクリン社さんは言います。
子どもたちが夢中になる理由について尋ねると、「作品に登場するコビトたちの不思議で面白い生態そのものが大きな魅力」と話します。家の中から町中、森や水辺まで、あらゆる場所にコビトはいるので、「今そこにコビトがいるかも」「これはコビトのしわざかも」と想像し、子どもたちは日常を新しい目で見るようになるそうです。
「現実を違う切り口で楽しむことができるようになり、毎日が”コビト探し”の冒険へと変わります。そんな冒険者のような視点を通して、コビトにとどまらず、さまざまなものに興味を持つようになる。そうした”ワクワク”を日常にもたらしてくれることが、『こびとづかん』の一番の魅力ではないかと考えています」とロクリン社さんは話してくれました。
最後に今回の企画の狙いやこだわりについてサプラニアさんに伺うと、
「子どもたちは『こびとづかん』の本を通じてコビトにふれることが多いと思いますが、今回は読書以外のさまざまな感覚でもコビトにふれてもらうことで、新たな楽しみ方をしてもらえればと思います」と語ってくれました。
吉祥寺の本屋さんをめぐると特典がもらえる
今回の「こびとづかん秋まつり」は、武蔵野市の街歩きイベント「武蔵野市トレジャーハンティング」とも連動しています。「地域の魅力や歴史を調査しながら楽しむ体験型ゲーム」で、毎年コビトの目撃情報がある武蔵野市。今年は吉祥寺エリアの5つの書店とギャラリーで、迷惑コビト「アラシクロバネ」が出没しているそうです。
開催期間:2025年10月11日(土)〜12月21日(月)
アラシクロバネ調査ミッション
吉祥寺の本屋をめぐり、「アラシクロバネ」がどんな悪さをしているのかを調査する企画。スマートフォンのマップを使って6か所のうち3か所で発見報告をすると、「ホトケアカバネのペーパーカチューシャ」がもらえます。さらに抽選で『こびと固有種大図鑑―西日本編―』が当たるチャンスも。
ミニポスタープレゼント
期間中、対象書店で「こびとづかん」シリーズを購入すると、店舗ごとにデザインが異なるミニポスターをプレゼント(配布方法は店舗により異なります)。
対象書店・ギャラリー:
啓文堂書店 吉祥寺店(※11月21日より紀伊國屋書店キラリナ京王吉祥寺店に変更予定)/ブックファースト アトレ吉祥寺店/BOOKSルーエ/ジュンク堂書店 吉祥寺店(コピス吉祥寺)/クレヨンハウス/ギャラリーゼノン
参加には「むさしの推し手帳」が必要で、JR吉祥寺駅や武蔵野市観光機構、吉祥寺まち案内所(アトレ吉祥寺)などで配布中です。
地域の本屋さんを歩きながら、親子で“コビト探し”が楽しめる今回のコラボレーション。街全体が「自由研究の舞台」になるような、遊び心いっぱいの取り組みです。