「なんで開票前に“当選確実”がわかるの?」を子どもに説明できる統計学の話
選挙で開票前に「当選確実」がわかるのはなぜ? 子どももすんなり理解できる「統計学」の話を、『すごすぎる数の図鑑』よりご紹介します。
※本記事は渡邉究著『すごすぎる数の図鑑』(KADOKAWA)より一部抜粋、編集したものです。
開票が終わっていないのに当選確実の速報が出る秘密
選挙の日、投票時間が終わってすぐテレビで「〇〇さんが当選確実!」と発表されることがあります。
これは「出口調査」という方法で予想されています。
投票所で一部の人に誰に投票したかを聞き、そのデータをもとに当選する可能性を計算します。
適切な調査のもとであれば、全員に聞かなくても高い確率で結果を予測できます。
数学者・秋山仁による、「鍋一杯に作った味噌汁の味はスプーン一杯分飲んだらわかる。それが統計学」という説明が有名です。
ただし、調査の仕方に注意しないと、間違った結果になることがあります。
たとえば、1936年のアメリカ大統領選挙では、大勢の人にアンケートを送った会社が予測を大きく外しました。
なぜなら、調査した人の多くが裕福な人ばかりで、偏ったデータになってしまったからです。
一方、別の会社は少ない人数でも、収入や住む地域などを考えてバランスよく調査し、正しい予測をしました。
選挙速報が出るまでの流れ
全部を調べなくても、一部の人に聞いた結果により、統計の力で「誰が当選しそうか」を高い確率で予測することができます。偏りなく調べることが大切です。
渡邉究著『すごすぎる数の図鑑』(KADOKAWA)
小学生から楽しめて、算数が好きになる!身近なところから始まる数の世界
『すごすぎる図鑑シリーズ』今回のテーマは、数。
小学生から楽しめて、算数が好きになる!身近なところから始まる数の世界!
「比を使いこなせばいつでもドレッシングを作れる!?」
「スマホゲームのガチャの確率」
といった身近な話題から広がる数の話が盛りだくさん。
順を追った展開とシリーズの特徴である図をふんだんに盛り込んだ構成で算数を学習中の小学生でもしっかり理解できる内容になっています。
「世界中のどんな人でも知り合いをたどれば6人以内でつながれる!?」
「L字型に曲がった幅1mの廊下を通れる最大のソファーの形や大きさは?」など、数学を学習したことがある大人も知らないネタが満載。
子どもから大人まで楽しみながら数の不思議を体感することができます。
