「真面目なのに授業が頭に入らない子」が変わった理由 教師が教えた家庭でできる5つのトレーニング

熱海康太
2025.11.17 20:52 2025.11.18 19:00

小学校の授業風景

「先生の話を聞いているのに理解できない…」そんな悩みを抱える子どもがいます。聞こえているのに指示が伝わらない、これは聴覚認知の弱さが原因かもしれません。元公立学校教員で多数の教育書を執筆、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事として活動する熱海康太さんが、家庭でできる聞き取り練習法を解説。

短い指示から始める段階的アプローチ、視覚と聴覚を結びつける絵カードの活用、聞いたことを言葉で返す練習まで、子どもの理解力を育てる具体的な方法をご紹介します。(写真はすべてイメージです)

聞こえているのに理解できない理由

「授業で先生が何を言っているのかわからないみたいで…」。三者面談でEさんの親はそう切り出しました。Eさんは小学3年生の女の子で、とても真面目に授業を受けているのですが、どうも指示が伝わっていないようなのです。

同年代の子が理解できるように言っても、周りを見てからようやく動き出す。聞こえていないわけではないのに、理解が追いつかない。後の相談で、Eさんには聴覚からの情報処理に弱さがあることがわかりました。

これは聴覚認知の弱さと呼ばれるもので、決してぼんやりしているわけでも、やる気がないわけでもありません。特に学校では、先生の説明は口頭だけで行われることが多く、さらに周りの雑音もあります。教室という環境そのものが、聴覚認知に弱さのある子には理解を難しくする要因なのです。

家庭で始める短い指示の練習

勉強する親子

熱海康太

熱海康太

大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。

X:@jetatsumi