子どもの語彙を楽しく増やす 家庭の習慣

高濱正伸
2023.11.01 15:51 2023.03.08 09:51

語彙力を育てる会話のコツ

父親と男の子

○覚える語彙は、何でもOK!

子どもが怪獣や電車など、好きな分野の知識を貪欲に集めているとき、「怪獣の名前なんか覚えたって……」などと考えないこと。子どもはこれで「記憶する」という作業を体得します。

夢中になっているときは放っておくのが一番。時折「こっちは何?」など、ワクワク感を高める質問をするぐらいでよいでしょう。

○もし間違っても叱らない

正確な言葉づかいを覚えさせるためには、その場で間違いを正す必要がありますが、「違うでしょ!」などと叱るのは厳禁です。たとえば、「○○って言いたかったんだね」といった言い方で正解を教えましょう。このフレーズは、子どもが何かを言いたいのにうまく表現できずに困っているときにも使えます。

○子どもの疑問に答えられなくてもOK

「空はどうして青いの?」など、大人でも難しい質問をされたら、まず「そんなこと、よく気づいたね!」と感動を示し、「お母さんも知らないわ。一緒に調べよう」と誘いましょう。

すぐに正解を言えなくても、子どもはガッカリしたりしません。むしろ、知らないことを知ろうする親の姿勢に感化されるでしょう。

高濱正伸

高濱正伸

1959年、熊本県生まれ。東京大学大学院修士課程卒業。93年に、「国語力」「数理的思考力」に加え「野外の体験教室」を指導の柱とする学習教室「花まる学習会」を設立。算数オリンピック問題作成委員・決勝大会総合解説員。