子どもの語彙を楽しく増やす 家庭の習慣
9歳まではオタマジャクシ
○幼児期は「夢中体験」を増やす
カエルにたとえると、9歳までは「オタマジャクシ期」。この時期は無邪気に何かに没頭し、外界と深く親しむことが重要です。それが9歳を過ぎた「カエル期」に、本質を探る力となって花開きます。
6歳以前の幼児期であれば、なおさらです。「夢中体験」を増やし、その中で言葉に触れさせていきましょう。
○トラブルはチャンスなり
6歳までは、気配りをしたり空気を読んだりする必要はありません。心の向くまま、のびのびと好きなことをさせましょう。その結果、もしも友だちとトラブルを起こしたときは、むしろ社会性を身につけるチャンスです。
「なぜこうなったと思う?」「どうしたらいいと思う?」と本人に考えさせましょう。
○男の子と女の子の違い
男の子と女の子の違いについても知っておき、それぞれの特徴に合わせて上手に刺激しましょう。男の子は概して勝負ごとが好きで、マニア度も高め。遊びには競争の要素を入れ、収集癖の邪魔をしないことが大事です。
一方、女の子は空想好き。バカにしたりせず、「それでどうなったの?」と、どんどん語らせましょう。
語彙を増やすために語彙の数にこだわらない
子どもの語彙を増やすには、のびのびと好きなことをさせるのが一番です。就学前から机の前に座らせて文字を教え込んだり、「この言葉の意味は?」とテストしたり……。これでは子どももウンザリでしょう。
テーマと矛盾するように聞こえるかもしれませんが、6歳までは語彙が少なくてもいいのです。どんなジャンルであれ、好きなことに没頭させておくと、やがてグングンと語彙を増やすようになりますから、幼児期の親は、おおらかに構えることが大切です。
また、親が正確な言葉づかいをすることと、子どもの疑問には親も身を乗り出して関心を示すことも重要です。「知ること」の楽しさを、子どもは親の姿から学びます。
ですから、親自身が好奇心をもって自分の生活を楽しむことも、子どもの成長の強い後押しとなるでしょう。