友だちをつくろうとしません~子育て相談室

高橋愛子
2023.03.24 21:05 2023.03.24 21:05

高橋愛子先生からのアドバイス

抱き合う親子

――お家の中の雰囲気を意識して明るく、楽しくしましょう

今はまだ環境に慣れるだけで精一杯の時期。まずは友だちができようができまいが、「あなたが一番大好きよ」と言って、お子さんを安心させることに集中しましょう。

そのうえで見直していただきたいのが、あなたとお子さんの関係です。お子さんは、あなたと一緒にいることで、毎日ゆったりと、にこにこ笑顔で過ごせていますか? 

お友だちをつくるには、お母さんとの関係が重要です。人間関係の原点は親子関係です。お母さんとの関係が楽しく、嬉しく、安心できるものでないと、他人に安心できず、人が怖くなります。

活発な子が苦手で、お友だちにも消極的というのは、お子さんはまだ人を恐れているのかもしれません。お母さんと一緒にいて楽しく、嬉しいものになっているか、一度見直してみるといいですね。

◎「こんなに元気に育ってくれてありがたい」

笑顔の子どもと親

子どもの性格は家庭の雰囲気がつくります。笑顔が少なく、「こうあるべき」というムードの高い家庭の子は口数も減り、おとなしく消極的な性格になっていきます。あなたの家庭の雰囲気はいかがですか。笑顔のいっぱいある家庭でしょうか。

笑顔が足りないようなら、子どもと思いきりバカ騒ぎして意識的に大声で笑ってみましょう。冗談を言いあったり、子どもをくすぐったりして、楽しむ工夫をしてみてください。家庭の雰囲気が変われば子どもも変わり、どんどん笑顔が出てきます。笑顔の人には周りの人も集まってきますから、お友だちも自然とできていきますよ。

何よりも、できないことばかりに目を向けて心配しないことが大事です。今あるもの、できていることに焦点を当て、感謝する気持ちをもちましょう。「ここまで元気にこの子が育ってくれて嬉しい、ありがたい」と思えば、幸せな気持ちになってきませんか?

お子さんはお友だちがつくれない子ではありません。あなた自身が幸せを感じていて、家の中が楽しく安心できる環境であれば、先のことなど心配しなくても大丈夫です。お子さんを毎日ほめちぎってあげてください。あなたの笑顔は十分おありでしょうか?