「ご飯前にお菓子を食べすぎる子」を叱らずにやめさせる親の話し方
ごはんの前にお菓子食べすぎ問題
今日は自宅にばぁば(ママの母)が泊まりにきました。久しぶりにばぁばに会った太郎くんはテンション高めです。ママは今、ごはんをつくっています。ばぁばはリビングでテレビを見ていて、太郎くんはその横で「少しだけ」という約束でお菓子を食べています。
ママがふと気づくと、太郎くんはお菓子をたくさん食べてしまっていたので、ママは台所から太郎くんに食べるのをやめるよう話しかけますが、太郎くんは生返事で食べ続けています。
こういうとき、ばぁばは太郎くんに甘いので、下手に話に巻き込むと「それくらい、いいじゃない」と言われて話がややこしくなりがちです。
では、この場面で次の3点について環境をつくろうとすると、ママはどんな行動をすればよいでしょうか。どうぞ。
こうできたらOK!
①距離 太郎くんのそばに行く。
②目線 しゃがんで太郎くんと目線の高さを合わせる。呼びかけて太郎くんの目がママの目を見るまで待つ。
③刺激
(Aパターン)
ばぁばに「ちょっとだけテレビごめんね」と伝えてテレビを切る。太郎くんの視界にばぁばが入らないように、太郎くんから見てばぁばとは反対の位置に座る。
(Bパターン)
太郎くんを部屋の隅に連れていき、太郎くんの視界にテレビやばぁばが入らないポジションを取る。
(Cパターン)
太郎くんを廊下に連れていく。
少しでも成功体験を得ることが大事
距離と目線については、なるべく近くに行って、しゃがんで声をかけて、目が合えばOKなので、やること自体は簡単です。刺激を減らすことについては工夫が必要です。
今回の例では、テレビとばぁばへの対応をしました。
テレビ: テレビをつけたまま話をすると、子どもはチラチラとテレビを見てしまったり、ママの話とテレビの音が混ざって話半分になってしまったりしがち。
ばぁば: 大好きなレアキャラのばぁばが視界に入ったり、ばぁばが話に参戦したりすると、太郎くんがママの話を集中して聞くのは難しくなるかもしれません(ばぁばがママに協力的であれば、味方につけるパターンもあるでしょう)。
ほかにも状況によっては、お菓子関連で、まずは太郎くんがお菓子を食べるのを止めるとか、お菓子の袋を太郎くんの視界の外に動かす、といった環境づくりが効果的な場合も考えられます。
それと、青カードを使ったアプローチは親御さんの時間と気持ちに余裕のあるときしかできません。なので、忙しい朝の時間にいきなり使うのは難易度が高いです。
親御さんが青カードを使うのに慣れてきて、いくらか変化を実感できるようになって少し自信がわいてくると、忙しいタイミングでもちょっとずつ使えるようになっていったりします。
とりあえず、できそうな場面で何となく青カードを使ってみて、少しでも成功体験を得ることが一番の近道です。
せっかく青カードを使ってもうまくいかないことはたくさんあるでしょうけれど、それって今までと状況が変わっていないだけであって、損はしていないので気にしないでください。
真面目に失敗と向き合うとか、反省するとかは必要ないんです。適当にやっていきましょう。
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