おとそを飲むのはなぜ? お年玉の意味は? 親から子へ伝えたいお正月の基礎知識
おとそやお年玉が一体何のためにあるのか、子どもに説明できますか? 本記事では1月の行事や自然、旬の食べもの、遊びから季語、記念日までを絵で紹介する『1月のえほん』より、子どもの「なぜ?」に慌てないためのお正月の基礎知識をご紹介します。
※本稿は、 長谷川康男監修 『1月のえほん 』(PHP研究所)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
お正月にまつわるなに?なぜ?
「元旦」と「元日」のちがいは?
「旦」の字は、地平線から太陽がのぼっているようすから、「朝」を意味します。元旦は「元日の朝」という意味ですから、「元旦の夜」というつかい方はまちがいです。
「おとそ」ってなに?
「おとそ」は中国から伝わった不老長寿の薬とされ、家族が病気をせずすこやかに1年を暮らせるように、という願いをこめて元旦に飲みます。お酒かみりんに屠蘇散という漢方薬を入れてつくります。
「お年玉」ってなに?
歳神さまがもちなどのおそなえものを年少者に分けあたえる、というのがお年玉のもともとの意味です。鹿児島県の甑島という地域では、いまでもおもちをくばる行事を行っています。
「獅子舞」ってなに?
悪霊をおいはらうために獅子(ライオンに似た伝説上の生き物)をかたどった獅子頭をかぶった人たちが、道を練り歩いたり、玄関で舞をまったりします。沖縄県の一部ではお盆の行事となっています。
日本各地のお雑煮
もともとは歳神さまへのおそなえものを煮たものを「お雑煮」とよんでいました。地域によって入れる具や味つけにちがいがあります。
関東風
四角いおもちの入ったすまし汁が一般的。具にとり肉をつかうことが多いようです。
鳥取県・島根県の一部
ぜんざいのように、あずきが入っています。
長崎県の一部
すまし汁に、丸いもちとブリなどのたくさんの具が入り、お正月以外でも食べます。
香川県
白みそのだし汁に、丸いあんこもちが入っています。
関西風
丸いおもちの入ったみそ味が一般的で、白みそをつかうことが多いようです。
制作協力:株式会社ワード