日本の空気になじめず…「帰国子女」は不登校になりやすい?(シュウくん第2話)

おがたちえ,橋本紋加

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シンガポールでの不登校を乗り越え、日本に帰国したシュウくん。しかし、日本の学校の雰囲気に馴染めず、再び不登校になってしまいます。

漫画家のおがたちえさんが、不登校サバイバー親子を取材。臨床心理士の橋本紋加さんによる解説とともに、体験談を連載漫画でお届けします。(毎週水曜更新)

シュウくん・アヤコママさんの場合 第2話

アヤコママさんのコメント
シュウは以前通っていた小学校に小6のタイミングで戻ったのですが、日本の小学校の環境に馴染めない様子でした。

帰国後朝起きれなくなってからはまた小児科にかかり、血圧を上げる薬や漢方薬など色々と試しましたが今回は薬では治らず、卒業するまでほとんど学校に通えませんでした。

中学生になってからは最初は通学していたのですが、また段々と朝起きれなくなり学校から遠のいて行きました。

この頃は息子の体調が悪くなって学校に行けなくなった時に、私も担任の先生も学校に行かせようとしてしまいました。

体が怠いと言って学校に行けなくなった時には既に体が悲鳴を上げている状態だったと思うので、もっと早くから休ませてあげれば良かったと今では思います。

シュウくんのコメント
日本の空気感が海外と違って、学校が楽しくないというのはあったかもしれません。

体調が悪くて塾もやめたのですが、やめられた時は正直ホッとしました。

臨床心理士・橋本紋加先生のコメント
環境の変化がきっかけで問題が表面化してくることはよくあります。本人にとって悪くない変化でも、変化が重なるとストレスになってしまいます。長期休みに生活習慣が普段と変わり、そこからなかなか戻せないと焦ってしまいより眠れなくなるという悪循環に陥ってしまったのではないでしょうか。

反抗期がきたことでアヤコママさんは驚いて傷つくこともあったでしょうが、反抗期がくることは正常なことで成長の証ともいえます。我慢してやっていたことが嫌!と言えるようになったことはとても良かったですね。