再生回数5億越えの「爆笑ごっこ遊び」で子どもはどう育った? 人気チャンネル「おうちごっこ」舞台裏
SNS総フォロワー数182万人、YouTube総再生回数5億回を超える人気家族YouTuber「おうちごっこ」。父、母、娘の3人によるテンポよいやり取りと、リアルな演技で多くの視聴者の心をつかんでいます。
彼らのごっこ遊びがどのように始まったのか、ごっこ遊び初心者へのアドバイスなど、「おうちごっこ」の父・ヒロアキさんに直接話を伺いました。
ごっこ遊びを始めた理由は?
――いつも動画を楽しく拝見しています。動画で公開されているような「おうちごっこ」は、どうやってはじまったのでしょうか
きっかけは、「娘がなかなかお風呂に入ってくれない」「歯を磨いてくれない」といった、マイナスな経験からでした。 親がイライラすると家族の雰囲気も悪くなるし、何かいい方法はないかと考えて、たどり着いたのがごっこ遊びだったんです。
お風呂や歯磨きって、やるまでが一番大変なんですよ。お風呂なんかは、入ってさえしまえば子どもは楽しくなるものですし。
そこにたどり着くまでの過程で疲れてしまわないように、娘にもポジティブな気持ちでいてもらいたいという気持ちで始めました。
面倒なタスクを楽しんでこなす姿を、娘に見てほしいという気持ちもありましたね。
人生の大半は面倒くさい事ばかりですし、それをどう工夫して楽しんでいくかが大切だと思っています。
――ミキさんとも大変息の合ったお芝居をされていますが。ミキさんも元々演技の才能をお持ちだったのでしょうか。
妻のミキちゃんは、元々すごく真面目なんですよね。多分真面目だからこそ、ごっこ遊びをやっていくうちに「もっとこうした方がいい」と熱意を持ってステップアップしていったんじゃないでしょうか。
外では控えめにふるまっているのですが、もともと家族内ではとても面白い人で、はっちゃけた発言をするタイプだったんです。
元々の素質が、ごっこ遊びのなかで開花していったのかもしれませんね。
ごっご遊びの中でNGルールはある?
――ごっこ遊びの中で、「これだけはやらないようにしよう」といったルールはありますか?
リアリティが大切なので、やるからには絶対に娘を子ども扱いしないようにしています。
そこが崩れると、子どもも一気に面白くなくなるみたいですよ。
「遊びじゃないんだけど!」と娘に叱られたことがあります(笑)。
あとは、演じる役の職業を馬鹿にする発言はしないようにしています。
「こんな仕事」といったセリフは控えるように、しつこく言い聞かせていましたね。
役者じゃないんですけど、「演じさせてもらう以上はリスペクト持とうよ」って。
――良くない台詞が出たときは、ごっこ遊びを一旦止めるんでしょうか?
発言の程度にもよるんですけど、あまりにも「良くないな」という時は1回止めます。
軽度の悪口ぐらいだったら、役の中で指摘するようにして、なるべく止めないようにはしていますね。
最近は娘もNGの線引きがわかってきたので、どんどん止まらなくなってきています(笑)。
苦手な人に伝えたい、ごっご遊びのコツ
――ヒロアキさんの育児を参考にしたいのですが、ごっこ遊びに対してハードルの高さを感じます。ごっこ遊び初心者へのアドバイスをいただきたいです。
子どもの世界に大人が行くんじゃなくて、大人の世界に子どもが来てもらうようにするとやりやすいです。
子どもたちはお父さんとお母さんのことが大好きなので、親の仕事をそのままおままごとで再現すればいいと思います。
「大好きなお父さんお母さんの仕事だ!」と子どもも喜んでくれると思います。
ポイントは、子どもらしい言葉を使わず、ビジネスパーソンに対する言葉遣いを徹底することです。
こちらの世界に巻き込みやすいですし、「こういう場では、こういう言葉が適切だよ」と解説を挟んでいくと、子どもも言葉をどんどん覚えていくと思います。
例えば子どもをお風呂に入れたい時は、「ちょっと本日取材させていただいてよろしいでしょうか?」とリビングで声をかけて、「お風呂に関してなんですけども、どうお考えですか?」とインタビューしていくんです。で、「次の取材なんですが、一旦こちらで撮影をさせていただきたく~」と言いながら、お風呂まで誘導するとか(笑)。
リアリティがあった方が絶対面白いし、子どももテンションが上がるので、iPadなどの小道具を手に持ってやるのがおすすめです。
夫婦2人でやると、さらに効果倍増だと思います。
夫婦が上司と部下、子どもは新入社員、みたいな配役でやると、多分子どももウキウキでお風呂に入ってくれると思います(笑)。
大人であれば、きっと皆何かしら仕事の経験があるだろうし、アルバイトをしていた人は、アルバイトの分だけ引き出しを持っているはずなんです。それをどう使うかだと思います。
――役を演じるのが恥ずかしいという方もいると思うのですが、そこはどう乗り切ればいいでしょうか。
たぶん、第三者の目が気になるから、「恥ずかしい」という気持ちが生まれるんだと思うんです。
僕は遊びに集中しすぎて、ごっこ遊びの最中は娘しか見てなかったんですよ。 てんやわんやで、周りを気にしたり、恥ずかしいと思うような余裕もないというか。
なので、1回真剣にやってみたら、そこまで気にならなくなると思います。
最初は恥ずかしくても、やっていくうちに羞恥心はどんどん消えていくと思うので、「とりあえずやってみる」という心持ちが大事だと思いますね。恥ずかしいなら家族みんなでやろう!というスタンスでもいいと思います。
あとは「いざ本番!」と気合を入れてやるのではなく、日常の中に少しずつごっこ遊びを取り入れていくといいと思います。それこそ、お風呂などに誘導しながらやってみるのもおすすめです。
(取材・文:nobico編集部 中野セコリ)
『家族を笑顔にする32チャレンジ おうちごっこの子育て1年生』 (おうちごっこ ヒロアキ/KADOKAWA)
ラッパー、歯医者さん、裁判官、アイドル…「ごっこ遊び」で想像力が育つ!
SNS総フォロワー数182万人超!
家族YouTuberおうちごっこヒロアキ氏の初著書が発売!
「子どもとどうやって遊んでいいかわからない…」
「子どもとどう接していいかわからない…」
そんな悩みを抱えたパパ・ママに向けて、お金も自信もなかったヒロアキ氏が発明した家族の絆の深め方を紹介します。
・子供がお風呂に入りたがらない時は?
・子どもが楽しく勉強するには?
・家族イベントの作り方
など…家族を笑顔にする32のミニチャレンジを収録。
さらに、イラストと4コマで親子の悩みもスッキリ解決!
コラムも充実し、子育てに悩んでいる方も、ファンの方もみんなが楽しめる一冊です!