地方から独学で医学部合格、その鍵は「医学英語」? 医師・舛森悠さんの受験体験
2025.01.14 17:25
2025.01.10 12:00
総合診療科医師として北海道函館市を拠点に活動する舛森悠先生は、YouTubeやSNSでのDrマンデリンとしての発信も多くの方に知られていますが、定期的に「はこだて暮らしの保健室」を開催し地域住民と医療をつなぐ地域医療活動を精力的に行っています。その原点には、地方という環境でひとり奮闘しながら医学部を目指した受験期の苦労と努力がありました。今回、先生に当時を振り返りながらお話を伺いました。 (取材・文/吉澤恵理)
医師を目指したきっかけを与えてくれた桜木奈央子さん
―― 医師を目指そうと思ったきっかけについて教えてください。
「高校3年生の夏、桜木奈央子さんという写真家の方の講演会に参加したことが、すべての始まりでした。アフリカの子どもたちの暮らしを撮影している方で、彼らの現実を知る中で、日本の環境の恵まれた部分に初めて気づかされたんです。その時に、自分はなんて視野が狭かったんだろうと思い知らされました。自分も恵まれた環境に生まれたからこそ、人の役に立つことがしたい、そう強く思ったんです」
―― その瞬間に進路が大きく変わったのですね。それまではどんな分野を目指していたのですか?
「実は、それまでは宇宙工学に興味があって、全然違う分野を目指していました。NASAで働けたら、なんて漠然と思っていたんです(笑)。医学部なんて考えたこともありませんでした。でも、桜木さんの話を聞いたとき、『これだ!』って思えたんですよね」
予備校に通わず独学を選んだ理由
総合診療科の僕が患者さんから教わった70歳からの老いない生き方(舛森悠著/KADOKAWA刊)
たくさんの患者さんたちのおかげでわかった、気づいた、何歳になっても健康に幸せに生きられる知恵の数々を1冊にまとめました。