親から子への「今日は何して遊ぶ?」はなぜ禁句? 子どもの想像力を伸ばす「ノープラン公園遊び」

柳澤綾子
2025.03.04 09:44 2025.03.03 12:00

座るきょうだい

早期教育が脚光を浴びる昨今。乳児から通える英語教室に、絵画教室、水泳教室などなど、お教室も選ぶほどあるようになりました。でも実は、〇〇教室で日常を埋め尽くすのは御法度ですと専門家の先生方は言われています。

幼児のうちは決められたことをすることよりも、自由に過ごせる、自由に遊べる時にこそ脳がより良く成長するそうです。『自分で決められる子になる育て方ベスト』著者で東京大学客員研究員の医師・柳澤綾子先生にお話を聞きました。(聞き手・文/一般社団法人Raise)

子どもの遊び方を決めてしまう親が増えてしまう理由

公園で遊ぶ親子

幼児のうちから習い事に熱心な親御さんが見られます。しかし、この時期の子どもの場合は自由な遊び、”ノープラン外遊び”が上手なほうがいろんな能力を統合して使えるようになります。

知育教室もいいですが、子どもは日々の生活から吸収することのほうがはるかに多く、ノープラン外遊びには大人になった時にも役立つ力を学べる良さが詰まっています。お子さんと公園にいくだけでOKですから、お金をかけずに手軽に実践することができます。

そんなお手軽さが魅力のノープラン外遊びなのですが、中には「それでもなんだかすごく疲れるんです」という親御さんがいました。

この親御さんに話しを聞くと、公園で何をして遊ぶかを考えてから連れて行くそうで、プランに合わせて道具を準備し、忘れ物がないかをチェックしてやっと出発となるため、その時点ですでにうっすらと疲れてしまっていたのです。

親御さんは良かれと思ってやっていたことだと思うのですが、実はこれ、親御さんが疲れるだけでなく、お子さんにとってもあまり良くないことがあります。

柳澤綾子

柳澤綾子

医師・医学博士。東京大学医学系研究科公衆衛生学客員研究員。国立国際医療研究センター元特任研究員。年間500本以上の論文に目を通し、エビデンスに基づいた最新の医療、教育、子育てに関する有益な情報の発信に務めている。二児の子育て真っ最中。