なぜ子どもは「いたずら」をするのか? すぐやめるコツは“思う存分やらせる”こと
子どもはよく「いたずら」をします。無駄だと思えるような子どもの行動に、困ったりイライラしたりする親御さんも多いでしょう。
なぜ子どもは「いたずら」をするのでしょうか? そして、どうしたらすぐやめるのでしょうか? でんちゃん(著), きのこの子(イラスト)『子育てがラクになる魔法の言葉』から紹介します。
※本稿は、でんちゃん(著), きのこの子(イラスト)『子育てがラクになる魔法の言葉』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部抜粋・編集したものです。
子どもは「いたずら」で勉強している
子どもがいたずらをすると困ってしまいますよね。
お水、トイレットペーパーをいっぱい出したり、ご飯を床に投げつけたり、スプーンを床に落としたり……。
なぜそのような行動をするのかというと、子どもたちはこの世界の勉強をしているからなのです。
お水ってどんな感触なんだろう?
トイレットペーパーを出したらどうなるんだろう?
床にご飯やスプーンを落としたらどんな音が鳴るんだろう?
そうやって一つひとつのことを勉強しているのです。
「ダメ」と言われると、余計にやりたくなる
ですから、それを止めてしまうと、余計にやりたくなります。
子どもは空白を嫌います。
「〇〇をしたらどうなるんだろう?」と、頭に空白が出てきた時に、それを行動で埋めようとするのです。それが「いたずら」です。
大人でたとえるなら、映画の予告編。予告編を見ると、内容が気になってその映画が見たくなりますよね。そして「絶対にその映画は見ちゃダメ」と言われると、かえって見たくなります。
これは、子どもと同じように頭に空白ができた状態ということです。
「いたずら」は止めないほうがすぐやめる
それではどうしたらいいのか。それは、どんどんやらせてあげることです。
気が済むまでとことんやらせてあげる。そうすると、いつか満足してやらなくなります。実験が終了して、別のことに興味が移ります。
大丈夫。無駄だと思えるような子どもの行動にも、全部意味があります。
そしていつか、お子さんはいたずらをしてくれなくなる時がきます。
どれだけお願いをしても、水も出しっぱなしにせず、トイレットペーパーもご飯もスプーンも、「正しく扱える」ようになってしまいます。
喜ばしいことですが、なんだか寂しくもありませんか? だったら、いたずらをしている今のこの瞬間を、目に焼き付けてもいいのかもしれませんよ。
『子育てがラクになる魔法の言葉』(でんちゃん(著), きのこの子(イラスト)/日本能率協会マネジメントセンター)
「よくある声かけ」では伝わらないと悩む保護者に向けて、元保育士、ベビーシッターとして2000人の子どもたちとかかわってきた著者が、「本当に子どもに伝わる・子どもが変わる声かけ」のしかたや子どもと向き合うマインドを具体的に紹介します。