なぜ子どもは「いたずら」をするのか? すぐやめるコツは“思う存分やらせる”こと

でんちゃん(著), きのこの子(イラスト)
2025.04.10 23:05 2025.04.16 11:50

男の子を叱る母親

子どもはよく「いたずら」をします。無駄だと思えるような子どもの行動に、困ったりイライラしたりする親御さんも多いでしょう。

なぜ子どもは「いたずら」をするのでしょうか? そして、どうしたらすぐやめるのでしょうか? でんちゃん(著), きのこの子(イラスト)『子育てがラクになる魔法の言葉』から紹介します。

※本稿は、でんちゃん(著), きのこの子(イラスト)『子育てがラクになる魔法の言葉』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部抜粋・編集したものです。

子どもは「いたずら」で勉強している

子育てがラクになる魔法の言葉

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子どもがいたずらをすると困ってしまいますよね。

お水、トイレットペーパーをいっぱい出したり、ご飯を床に投げつけたり、スプーンを床に落としたり……。

なぜそのような行動をするのかというと、子どもたちはこの世界の勉強をしているからなのです。

お水ってどんな感触なんだろう?
トイレットペーパーを出したらどうなるんだろう?
床にご飯やスプーンを落としたらどんな音が鳴るんだろう?

そうやって一つひとつのことを勉強しているのです。

「ダメ」と言われると、余計にやりたくなる

ですから、それを止めてしまうと、余計にやりたくなります。

子どもは空白を嫌います。

「〇〇をしたらどうなるんだろう?」と、頭に空白が出てきた時に、それを行動で埋めようとするのです。それが「いたずら」です。

大人でたとえるなら、映画の予告編。予告編を見ると、内容が気になってその映画が見たくなりますよね。そして「絶対にその映画は見ちゃダメ」と言われると、かえって見たくなります。

これは、子どもと同じように頭に空白ができた状態ということです。

「いたずら」は止めないほうがすぐやめる

子育てがラクになる魔法の言葉

それではどうしたらいいのか。それは、どんどんやらせてあげることです。

気が済むまでとことんやらせてあげる。そうすると、いつか満足してやらなくなります。実験が終了して、別のことに興味が移ります。

大丈夫。無駄だと思えるような子どもの行動にも、全部意味があります。

そしていつか、お子さんはいたずらをしてくれなくなる時がきます。

どれだけお願いをしても、水も出しっぱなしにせず、トイレットペーパーもご飯もスプーンも、「正しく扱える」ようになってしまいます。

喜ばしいことですが、なんだか寂しくもありませんか? だったら、いたずらをしている今のこの瞬間を、目に焼き付けてもいいのかもしれませんよ。

でんちゃん

でんちゃん

保育士歴10年の3児の父親。YoutTubeや各種SNSで、子育てに関する情報を発信している。子育て講師としても活動し、これまでに2000組以上の親子をサポート。著書に、『声かけのプロ!2000組以上の親子とかかわってきたベビーシッターの子育てがラクになる魔法の言葉』(日本能率協会マネジメントセンター)などがある。

Instagram:@denchan_family_

子育てがラクになる魔法の言葉

子育てがラクになる魔法の言葉』(でんちゃん(著), きのこの子(イラスト)/日本能率協会マネジメントセンター)

「よくある声かけ」では伝わらないと悩む保護者に向けて、元保育士、ベビーシッターとして2000人の子どもたちとかかわってきた著者が、「本当に子どもに伝わる・子どもが変わる声かけ」のしかたや子どもと向き合うマインドを具体的に紹介します。