不登校の子が無理なく学校に戻れる方法とは? 教師15年の経験から学ぶ”焦らず進める7ステップ”

熱海康太
2025.11.18 23:44 2025.11.25 19:00

悩みを抱える男の子

不登校から登校へ。その道のりは段階を踏んで進める必要があります。不登校には不安定期、膠着期、停滞期という3つの段階があり、それぞれに適した関わり方があります。

元公立学校教員で多数の教育書を執筆、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事として活動する熱海康太さんが、不登校から登校への現実的プロセスを解説。生活リズムの整え方、外出練習、保健室登校から完全登校への7つのステップまで、焦らず一歩ずつ進む具体的な方法をご紹介します。

回復の段階を理解する

不登校には大きく三つの段階があります。休み始めから一カ月ほどの「不安定期」、心が落ち着き始める「膠着期」、不登校が当たり前になっていく「停滞期」です。

最初にすべきは原因探しではなく、心と体の回復です。ゲームばかり、寝てばかり、食欲がない、そんな姿にも意味があります。

エネルギーが枯れた子どもにとって、今は休むことが必要なのです。この時期に登校を促すと、かえって悪化してしまうこともあります。

復帰のサインを見極める

表情が明るくなった、家族との会話が増えた、学校の話題を自分から出すようになった。それが回復の兆しです。

熱海康太

熱海康太

大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。

X:@jetatsumi