元教員が教える「いじめ相談後に学校が本当に動いているか」を見極める方法

熱海康太
2025.12.18 11:47 2025.12.19 19:00

1人で歩く小学生

わが子がいじめられていると知り学校に相談したものの、その後どうなったのか不安を感じる親も多いでしょう。相談しただけで終わりではありません。

元公立学校教員で多数の教育書を執筆、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事として活動する熱海康太さんが、学校相談後に親が確認すべき5つのポイントを解説。組織的対応の確認、調査の期限、安全確保、加害者への指導内容、継続的フォロー体制まで、子どもを守るために親ができることをご紹介します。

1. 学校が組織として対応しているか

学校の廊下

いじめ防止対策推進法では、学校が校長、教頭、学年主任、養護教諭、スクールカウンセラーなどで構成する「いじめ対策組織」を設置し、組織的に対応することが定められています。

例えば、担任が「私の方で注意しておきます」とだけ答えた際には確認が必要です。学年主任や校長へ共有を依頼すると良いでしょう。「組織として対応します」と連絡が入れば、学校全体が動き始めたと判断できます。

相談した際には、どのような体制で対応するのかを必ず確認し、「管理職にも共有していただけますか」と明確に伝えることが大切です。

2. 調査の内容と期限が明確か

学校がいじめを確認するためにどのような調査を行うのか、その計画と期限を知ることはとても重要です。例えば

熱海康太

熱海康太

大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。

X:@jetatsumi