低年齢ほど高リスク…子どものスマホ依存を防ぐ「家庭のルール」

樋口進

「スマホ・ゲーム依存」にならないために

どんなに便利な道具でも、最初から子ども任せでは危険です。トラブルも多いことをしっかり教え、それを避けるためのルールを大人が決めましょう。

【家族で実践すべき3つのこと】
・スマホ使用を大人が確認しよう
依存かどうかにかかわらず、子どもがスマホやゲームを利用している時間、使っているサービスを普段から把握しましょう。使っている本人は長時間使っていることに気づいていないことが多いので、スクリーンタイム機能などを活用するといいでしょう。

・制限機能を活用しよう
携帯電話事業者のフィルタリングサービスやペアレンタルコントロール機能などの制限機能を活用しましょう。有害サイトやアプリへのアクセス制限のほか、子どもの利用時間の設定や課金できないようにする設定、閲覧履歴の確認などができます。

・家庭でのルールを作る
ルールについて家族でよく話し合いましょう。ルールの決定権は大人にありますが、子どもの意見も柔軟に取り入れるなど、ルール作りに子どもが参加することも大切です。

家庭でのルール作り 基本の考え方

①使用場所、時間を決める
少なくとも小学生までの間は、使用や充電は、リビングなど保護者の目の届くところで行ないましょう。そのうえでゲーム時間は、平日は60分、休日は90分までを目安に。

②保護者のものを「貸し出す」
スマホやタブレットなどの機器は、あくまで保護者のものを子どもに使用させるかたちにして、パスワードは保護者がしっかり管理します。

③ルールは見えるところに
ルールを決めたら、紙に書いたり印刷したりするなどして見えるところに残しましょう。

④勝手にお金を使わせない
有料のアプリやゲームは、必ず保護者の許可を得てからに。機器にクレジットカード情報などが登録されていると、勝手に使われてしまうことがあるので注意しましょう。

・ルールを守れなかったときは…..
ルールを守れなかったときは使用を制限することを決めておきましょう。ただしまったく使用禁止にするなど厳しすぎると、反発が大きく逆効果になることも。子どもにとってペナルティーとして機能しつつ、受容できる範囲を探りましょう。

子どもには使用を制限しているのに、保護者が長時間使用していたり、子どもと話をしている間もスマホをいじっていたりすることはありませんか。そのようなことがあると、子どもはルールに納得できなくなります。まずは大人が使用時間を決め、ルールを守るように心がけましょう。大人こそ、リアルの生活を大事にし、スマホを便利な道具として適正に使用している姿を見せるようにしたいものです。