「できたよ、えらい?」となんでも聞いてきます~子育て相談室

高橋愛子
2023.10.04 13:39 2011.10.12 12:00

高橋愛子先生からのアドバイス

手をつなぐ親子

できた、できないに関係なく存在そのものをたくさん賛美して

おそらく息子さんは、「本当に僕は愛されているのかな」と少し不安なのでしょう。子どもは、自分の存在そのものが大切にされていると感じることで安心します。

何かができたときだけ「よくできたね」とほめたり、口先だけで「大好き」と返しても安心できないのです。

できた、守れたことだけをほめるのは、評価であり、心に喜びを満たす行為ではありません。「あなたが生きていてくれるだけでうれしい」「あなたは宝物よ」「よくここまで大きくなってくれたね」など、嬉しい気持ち、喜びの思いを、温かく本心から伝えきってみてください。

◎「悪さをしようが、何をしようがあなたが大好き」 

親子

2人きりの時間をつくり、抱きしめて肌のぬくもりを感じ合いながら、「できなくたって、お母さんは大好き」と心の底から伝えましょう。

どれだけ自分が好かれているか、信じてもらえているか、存在そのものをいとおしく感じてもらえているかが伝わるように、「悪さをしようが、何をしようが大好き」と言ってみてください。

子どもは親や人の眼を気にせず、あるがままの自分に安心して生きることが大切です。指示の数を控え、笑顔で過ごしてみてください。感性豊かなお子さんは、おおらかな思考力のある少年になるでしょう。

高橋愛子

高橋愛子

家庭教育研究所代表。1938年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。3男1女の母親。カウンセラー、セラピスト、ファミリー・コンサルタントとして、企業や学校などで研修を行なう。2009年より全国の親子支援者と「安心親子応援団」を結成。著書に『頭がいい親の上手な叱り方』(コスモトゥーワン)など多数。