朝起きられず学校に行けない…これって仮病?(シュウくん第1話)

おがたちえ,橋本紋加

この記事の画像(3枚)

夏休み明けの2学期から、不登校気味になってしまったシュウくん。小児科に相談するも、医師の診断はまさかの「仮病」でした。

漫画家のおがたちえさんが、不登校サバイバー親子を取材。臨床心理士の橋本紋加さんによる解説とともに、体験談を連載漫画でお届けします。(毎週水曜更新)

シュウくん・アヤコママさんの場合 第1話

アヤコママさんのコメント
普段からあまり弱音を吐かない子だったので、寝れないーと泣きながら私に言ってきた時は本当に辛かったのだと思います。

体が怠くて毎朝早く起きれなくなった息子の姿を見てとても辛そうだったので小児科に連れて行ったのですが、仮病ですねと小児科の先生に言われた時は先生の言葉を信じられませんでした。

絶対に他に原因があると思い、インターネット検索すると、当時あまり知られていなかった起立性調節障害に辿り着きました。

起立性調節障害は起きてからしばらくして血圧が上がってくるので、今考えると病院に着いた頃には血圧が上がり、元気になっていたんだと思います。

薬を服用するようになってからは夜も寝れるようになり、朝も起きれるようになったのでこの頃はすっかり治ったのかなと思っていました。

シュウくんのコメント
夜更かしをして朝方まで起きていたら、ある日突然体が怠くなりました。学校に行きたいのに朝起きられなくなって辛かったな。

臨床心理士・橋本紋加先生のコメント
不登校のきっかけとして、起立性障害のようなからだの病気が隠れていることも多いです。不登校になると、学校でいじめられているのでは?とか勉強についていけていないのでは?という問題に目がいきがちですが、食事や睡眠など生活リズムの見直しで回復していくこともあります。

本来なら早めに受診をして適切な治療や生活指導を受けることがよいのですが、シュウくんの場合はそこで仮病と言われてしまいました。病院への不信感が出て次回に行くときはとても嫌だったでしょうが、何件か行ってみて自分に合いそうな先生を探すことはとても大切です。