原因はシャワー? 「無駄遣いしてないのに貯まらない人」が自覚すべきこと
贅沢はしていないはずなのに、お金が貯まらない……そんな時は、無自覚の「小さな無駄」に気付くことが大切です。
6人のお子さんを育てながら、ファイナンシャルプランナーとして働く橋本絵美さん。橋本さんの著書『子ども6人FPが教える お金が貯まる・使える 紙1枚かんたん家計管理』より、「なぜか貯まらない人」へのアドバイスを抜粋してご紹介します。
※本記事は、橋本絵美著『子ども6人FPが教える お金が貯まる・使える 紙1枚かんたん家計管理』(日本実業出版社)より、一部を抜粋編集したものです。
貯まらない原因は少しの使いすぎの積み重ねと自覚する
「無駄遣いはしていない。収入も人並みにある。なのに貯蓄が少ない。どうして?」と思われる方は少なくないでしょう。実際、私のところに相談に来られる方も、「これ以上、どこを削ればいいのでしょう?」とおっしゃる方がたくさんいます。
ですが、そこをあえてもう一度、ひとつひとつの出費を丁寧に見直してみてほしいのです。一見、無駄遣いはないように見えても、少しずつの使いすぎが積み重なっているケースは多々あります。小さな無駄が皮下脂肪のようにひとつひとつの出費にまとわりつき、そのせいで貯蓄ができなくなっているケースが非常に多いからです。
そして、「ぜいたくしていない」「無駄遣いはない」という人に限って、スマホ代や電気代を見直していなかったりするので、「当たり前を疑う」気持ちで出費と向き合いましょう。
以前、相談に来られた方の中に、お一人で暮らしているのに、8人家族の我が家より水道代が高い方がいらっしゃいました。え? と驚き、「もしかして、シャワーを流しっぱなしにしていませんか?」と聞いたところ、「はい。湯気がほしいので、お風呂に入る少し前から流してます。髪を洗うときも止めません」とのこと。水道代が我が家より高いとお伝えしたところ、その方も「流しっぱなしにするだけでそんなに水道代が上がるんですね!」と驚いて、シャワーの使い方を見直されました。このように、「当たり前に使っている」ものほど、無意識の無駄が潜んでいる可能性が高いのです。
私自身の経験でいうと、学校で行事ごとに販売される写真を、毎回買うのを見直しました。集合写真は「記念だから」と思って買っていたのですが、私も子どももほぼ見返しません。1枚ぐらいならいいですが、1年に何枚買っても写っているメンバーは同じですし、値段も高い。なので、買わないことにしました。その代わり、楽しそうな雰囲気のスナップを5枚だけ買うことに。それも、自分が見に行けない修学旅行などだけです。運動会や学芸会などは、親が撮影できるので学校で販売されるものは買いません。
また、我が家では毎年イヤーアルバムを作成しています。1年分の写真を厳選して1冊のアルバムにするのです。学校で購入するスナップ写真はイヤーアルバムに入れて、いつでも見られるようにしています。
イヤーアルバムは1冊5000円くらいするのですが、このルールにしてから、写真代が大きく下がり、ほかがラクになりました。
出費をひとつずつ見直していけば、必ず改善の余地がある部分が見つかります。1万円の無駄を見つけるのは難しくても、500円、1000円の無駄はけっこうあるものです。こうした小さな無駄が、全体を苦しくする原因となっていくので、丁寧に取り除いてください。年間で5万円、10万円の潤いは、すぐにつくれます。
『子ども6人FPが教える お金が貯まる・使える 紙1枚かんたん家計管理』(橋本 絵美 著,日本実業出版社 刊)
家計簿の代わりに年に一度だけお金の使い道や貯蓄予定額などをすべて書き出した「紙1枚やりくり表」を作成し、その通りにお金を使えば自然と黒字になってお金が貯まるという超シンプルな新しい家計管理術を大公開。子ども6人を育てながら、FPとして働く著者が実践している、時間をかけずにラクにできるお金の管理テクニック満載です!