思春期の女の子が「無視」や「仲間外れ」をする心理

中野日出美
2023.10.05 15:45 2023.06.02 11:50

優しい言葉で子どもに寄り添って

潜在意識には、言ったことや聞いたことすべてが自分のことだと思ってしまう、という性質があります。
そのため、顕在意識(頭)では、他人の悪口や批判をしているつもりでも、心の深いレベルでは、その悪口や批判はすべて自分へと向かっていくことになるのです。
つまり、潜在意識に、いい言葉やほめ言葉をたくさん聞かせると、そのとおりの人になりますし、悪い言葉や批判をたくさん聞かせると、これまた、そのとおりの人になってしまうということですね(これを「暗示」と言います)。

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だから、日頃から、親は子どもにいい言葉で接してあげる必要があります。
いい言葉とは、やさしい言葉、ほめ言葉、楽しくなるような言葉、穏やかな気持ちになるような言葉などです。
それは、子どもに対してだけではなく、他の誰かについて話すときも同じです。
親が子どもに「いい言葉、きれいな言葉を使いなさい」と言いながら、自分では友だちとの電話で「ムカつく。あいつ死ねって感じ!」などと話していたら、子どもには「腹が立ったときには、そのようにストレスを発散するものだ」というメッセージになります。
もしもお子さんが、いつも友だちの悪口を言っていたり、誰かにムカついているようなら、自分に自信がないのと同時に、人を信用できていないのでしょう。
そして、何かを奪われることや傷つくことを恐れてもいます。
ゆっくりとお子さんと話す時間をつくり、不安やおびえでいっぱいの心に寄りそってあげてください。

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中野日出美

中野日出美

NPО法人日本心理コミュニケーション協会代表。公認心理師。心理セラピスト。絵本作家。親子関係の改善を図るセラピーの専門家。