中卒から一念発起!「小学校の漢字が読めない」22歳の猛勉強(リュウくん第3話)
「イトコってどういうヒト?」世の中の一般常識がわからないことに気が付き、危機感を覚えるリュウくん。学びなおしを決意し、小学生向けのドリルを開きますが、衝撃の事実が明らかに……
漫画家のおがたちえさんが、元不登校の徳永竜備さんを取材。臨床心理士の橋本紋加さんによる解説とともに、体験談を連載漫画でお届けします。(毎週水曜更新)
リュウくんの場合 第3話
リュウくんのコメント
社会人経験を経て、22歳を迎える頃にふと思いました。「地元を出たときの自分と何が変わったのだろうか」と。節制に励んでも生活水準は向上せず、履歴書に書ける経歴や資格、教養すらも身に付いていない。ただ時間だけを浪費し、これまでの自分の選択がベストな選択ではなかったように感じました。
自分を変えたい。そのためには、自分の中にないものを取り込む必要がある。このような想いから、これまでずっと目を背けてきた「勉強」の中に、自分を変える糸口があると思いました。
高卒認定試験(全8科目)は独学での挑戦でしたが、友人の助けもあり、勉強を始めて7ヶ月後に合格することができました。小学4年生から22歳までの約12年間、勉強に対して大きなブランクを抱えていた私を支えてくれた2人の友人には本当に感謝しています。
臨床心理士・橋本紋加先生のコメント
自分ではどうにもできない環境にさらされていたリュウくんにとって、自分の努力が報われる経験というのは涙が出るほど嬉しかったことでしょう。それに至る過程も、自分で勉強をする「方法」を友人から学べたのはとても良かったと思います。学校では教科の勉強もそうですが、勉強の仕方や、質問を通して自分の気持ちをうまく伝える術など、さまざまなをこと学びます。しかし、リュウくんはその機会を、学校ではない場所で自ら作るしかなかったわけです。